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1年ぶりに、佐藤竹善&Neighbors Complain LIVE 2024 @ Billboard Live Tokyo 2nd show。一応、興行的には竹善さんが看板だけれど、かといってNeighbors Complainはバック・バンドなのか?というとそうでもなく、シッカリNeighborsの単独コーナーもあって、いかにもミュージシャン業界の先輩・後輩による理想的ジョイント・ライヴの体(てい)。彼ら自身、昨年のツアーがとても良かったと実感を持っていて、今年もこうして東京・大阪のBillboard Live公演を軸にするツアーが始まった。
(以下ネタバレあり)

メニューはそれぞれのオリジナルあり、カヴァーありで、今回は竹善さんも交え5人で一緒にキックオフ。2曲目にファレル<Happy>をやったが、これがなかなか斬新なアレンジで。そもそもBPMがやたら高速なのだが、後半は4ビートになったり、ブレイクダウンしたりと、遊び心満載。…と同時に、両者のコンビネーションの良さ、楽しんでライヴを演ってる様子がストレートに伝わってくる。Neighbors単独では、『MADE IN STREET 2』に収めていたスティーヴィー・ワンダーのカヴァー<Isn't She Lovely>とか、初期オリジナルの人気曲<Night Drivin’>とか。

竹善さんレパートリーでは、偶然にもイーグルス周辺曲が2曲あって、ひとつは最初の『CORNERSTONES』で取り上げていたティモシー・シュミットのカヴァー<Semething Sad>と、本家定番曲<Desperado>。そのどちらも素晴らしい出来だったが、<Semething Sad>でのNeighborsのヴォーカル・ハーモニーが殊の他よくて。「アァ、竹善さんがSNSで “コーラス ヤバイぞ。仕上げてきやがったな” と書き込んでたのは、コレだったんだな」と。実際、Neighborsが東京初進出してきた頃は、OTO以外は全然歌えてなかったんだから、竹善さんのような専門家にココまで言わせたのは、まさに弛まぬ努力の賜物。東京初進出の頃から観てきた自分の胸にも、何やら迫るモノがありましたワ…

アンコールは、シング・ライク・トーキングのスウェイ・ビート人気曲<Rise>。でもコレもただ盛り上がって終わることはなく、後半のヴォーカル・フェイクから各メンバーのソロ回し、そしてココでも変幻自在のリズム・チェンジと、もうやりたい放題(2ステージ入れ替え制の時間が許す中で、ですが)。これはもうフル尺のステージが観たくなってしまうな。世代を超えた真のミュージシャン・シップ、ココにはそれが存在した。

この初日から7/28のラスト、竹善さんの故郷/青森公演まで全8本。そしてそのまま8月頭に、今度は竹善さんソロ 『Solo The 30th ALIVE and KICKIN’ 2024』で Neighborsが本当にバック・バンドを務める形で、東名阪ZEPPを回るコトになっている。自分が選曲したNeighborsのシティポップ・カヴァー集『MADE IN STREET 3』をフィーチャーしてのライヴは、現行の配信だけでなく、 LP/CDが出た後の9月初めに予定。これからしばらくはNeighbors、竹善さんから目が離せないな。