某音専誌の執筆がらみで、80年代中盤のアルバムをアレコレ聴き倒している。その中で特にガッツリと系統立てて聴き直しているのがマドンナ。89年作『LIKE A PRAYER』あたりまではリアルタイムでシッカリ聴き込んでいたし、ナイル・ロジャースがプロデュースした『LIKE A VIRGIN』、パトリック・レオナード制作『TRUE BLUE』はかなり愛聴していた。<Like A Virgin>はトム・ケリー&ビリー・ステインバーグ、<Papa Don't Preach>はブライアン・エリオット、<La Isla Bonita>はパトリック・レオナードとブルース・ガイチ、マドンナの共作と、結構なAOR周辺人脈が参加していたしね。
特に今回、一番久々に手にしたのが、83年のデビュー作『MADONNA(バーニング・アップ)』。彼女のデビューはフロア・ユースに作られた<Everybody>の12インチ・シングルが最初で、ポップ・チャートに上がり始めたのは、16位まで上がった<Holiday>。次いでトップ10入りする<Borderline>、トップ5に喰い込んだ<Lucky Star>と、急速に注目度を上げていく。先にディスコで当たっていたためか、USリリースから少し遅れた程度で日本デビュー。自分もすぐ、まずはレンタル・レコードでチェックしたのを覚えている。ただし当時は完全にディスコをターゲットにしていて。プロモーションには “ニュー・ディスコ・クイーン誕生” なんて恥ずかしいセリフが踊っていたっけ。
でもこのアルバムに関しては、そのスケール感がジャスト・フィットするんだな。マイルス・デイヴィス〜エムトゥーメイのレジー・ルーカスが大半の楽曲をプロデュースしているものの、その少し前にエムトゥーメイと共同制作したアルバム群や、独立して新たに組んだサンファイアのアルバムに比べると、ちょっと、イヤ、かなりチャッちく聴こえてしまう。参加メンバーを見ると、アンソニー・ジャクソン (b), ディーン・ギャント (kyd), アイラ・シーゲル (g), グウェン・ガスリー(cho) など、相応の顔ぶれを起用しているが、低予算だったのか、基本はリンドラムにシンセ・ベースの打ち込みスタイル。でもその軽量感に対して意外に嫌悪を覚えないのが、このアルバムのミソなのだ。ヒットを連発したように、それだけ楽曲の出来が良く、レジーのアレンジ/サウンドメイクが、マドンナのキャラや楽曲にシッカリと寄り添っている。しかも収録曲8曲中5曲がマドンナ自身のオリジナルで、2曲がレジーの提供。制約は多くても、目的やターゲットさえシッカリ捉えていれば、そう外すコトはない、という証しか。『LIKE A VIRGIN』で大きくポップ・シーンに打って出た時は、かなりのヤンキー丸出しのアバズレ娘に見えたマドンナだけれど、実際は違っていたのだ。
仮に「マドンナで一枚」と言われれば『TRUE BLUE』を選ぶ自分。だけれど、大出世作である『LIKE A VIRGIN』よりは、むしろこのデビュー盤を推すかも。<Like A Virgin>や<Material Girl>のポテンシャルは高いものの、そもそも自分はシック・チームの単独プロデュースであれば、ナイル・ロジャースよりバーナード・エドワーズの方が好きなのだった… 最近のアルバムはマトモに追っかけていないけど、コレからもう40年以上が過ぎているとは…。あぁ、Time flies
でもこのアルバムに関しては、そのスケール感がジャスト・フィットするんだな。マイルス・デイヴィス〜エムトゥーメイのレジー・ルーカスが大半の楽曲をプロデュースしているものの、その少し前にエムトゥーメイと共同制作したアルバム群や、独立して新たに組んだサンファイアのアルバムに比べると、ちょっと、イヤ、かなりチャッちく聴こえてしまう。参加メンバーを見ると、アンソニー・ジャクソン (b), ディーン・ギャント (kyd), アイラ・シーゲル (g), グウェン・ガスリー(cho) など、相応の顔ぶれを起用しているが、低予算だったのか、基本はリンドラムにシンセ・ベースの打ち込みスタイル。でもその軽量感に対して意外に嫌悪を覚えないのが、このアルバムのミソなのだ。ヒットを連発したように、それだけ楽曲の出来が良く、レジーのアレンジ/サウンドメイクが、マドンナのキャラや楽曲にシッカリと寄り添っている。しかも収録曲8曲中5曲がマドンナ自身のオリジナルで、2曲がレジーの提供。制約は多くても、目的やターゲットさえシッカリ捉えていれば、そう外すコトはない、という証しか。『LIKE A VIRGIN』で大きくポップ・シーンに打って出た時は、かなりのヤンキー丸出しのアバズレ娘に見えたマドンナだけれど、実際は違っていたのだ。
仮に「マドンナで一枚」と言われれば『TRUE BLUE』を選ぶ自分。だけれど、大出世作である『LIKE A VIRGIN』よりは、むしろこのデビュー盤を推すかも。<Like A Virgin>や<Material Girl>のポテンシャルは高いものの、そもそも自分はシック・チームの単独プロデュースであれば、ナイル・ロジャースよりバーナード・エドワーズの方が好きなのだった… 最近のアルバムはマトモに追っかけていないけど、コレからもう40年以上が過ぎているとは…。あぁ、Time flies