john lennon_mind games ultimate

この処いろいろドン詰まりだが、電車移動の際によく聴いているのがコレ、ジョン・レノン『MIND GAMES(ヌートピア宣言)』のアルティメイト・コレクション。例によっていくつかのパターンが出ていて、今回はお手軽な2CDエディションを選択。これまでに出た『IMAGINE』『JOHN LENNON(ジョンの魂)』は Super Deluxe Edition をチョイスしていたけれど、経済面とか終活とかいろいろ考え…。せっかく大きいボックスを買っても、オルタナ・ミックスとかデモとかはサブスクで1〜2回聴けば充分だし。それに、そもそも『MIND GAMES』というアルバム自体、自分の中では優先度が低いのだな。

もちろん<Mind Games>は名曲だし、洋楽に目覚めた自分が初めてオンタイムで触れたジョンのヒット曲として、とっても忘れ難い存在。でもこの時期のビートルたちのソロ作では、一番馴染みが薄いのが現実。ジョンのソロ・アルバムとしても、やっぱり『ジョンの魂』『IMAGINE』『WALL & BRIDGES (心の壁 愛の橋)』の方に手が伸びてしまう。なので、このアルバムで6CD+2Blu-rayの8枚組と言われても、ちょいとゲンナリしてしまうな。それでいて、9月に出るボブ・ディラン『偉大なる復活』の全ライヴ録音集成CD27枚組と価格が大して変わらないんだよな…(そっちも買えないけど…)

…というワケで、発売日には早々に2CD版が届いていたが、一応移動中にサブスクで6CDを全部チェックして。ちなみに本物のボックスを購入すると、リンゴに提供した<I'm The Greatest>のジョン版アルティメイト・ミックスなど、隠しトラックが6〜7曲潜ませてあるらしい。でもまぁ、ジョンが歌う<I'm The Greatest>は、98年の『ANTHOLOGY BOX』に入っていたから、自分的にはそれでイイや。

でも久々に繰り返して聴く『ヌートピア宣言』(←やっぱりこの邦題がシックリくるなぁ〜)は、意外に発見が多くて。<Mind Games>を除くと、キャリアを語るに必要な強力曲こそ入っていないが、<One Day><Out The Blue><You Are Here>とか、スロウ・ナンバーが存外に滲みて。少々中途半端で大味なロックン・ロールが多い、なんてのが錆び付いた記憶に残る本作の印象だったけれど、どうやら訂正が必要みたいだ。だからと言って、『ジョンの魂』『IMAGINE』『WALL & BRIDGES』への思い入れを覆すには程遠いけれど。

それに先日、メイ・パンの自伝を元にしたドキュメンタリー映画『THE LOST WEEKEND 〜 失われた週末』を観たことによって、このアルバムの制作時期のジョンとヨーコの微妙な関係、ジョンが不安定な精神状態でレコーディングに臨んでいたことが分かった。そう考えると、ジョンがこのアルバムで歌っている楽曲の意味が、また違って見えてくる。そうした意味でも、このアルティメイト・エディションは、いい出会い直しのチャンスだった。

参加ミュージシャンは、ジム・ケルトナー (ds), ゴードン・エドワーズ (b) デヴィッド・スピノザ (g), ケン・アッシャー (kyd), スニーキー・ピート (pedal steel), リック・マロッタ (perc), マイケル・ブレッカー (sax), ジョセリン・ブラウン (cho) など。

2CD版のdisc-2は、6CDのdisc-6にあたるアウトテイク集。他のディスクに収められたミックス違いやラフ・ミックス、リハーサル音源、パーツ集みたいなモノよりは一番興味深く聴けたので、自分にはこの2CDエディションで正解だった。

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