ブリティッシュ・ブルース界のゴッドファーザー、ジョン・メイオールが、リヴィング・レジェンドから本当の伝説になってしまった。去る7月22日、カリフォルニアの自宅で家族に囲まれ、安らかに息を引き取ったという。享年90。
ジョン・メイオールといえば、1962年に結成したブルースブレイカーズで、エリック・クラプトンやピーター・グリーン、ミック・テイラーという名ギタリストを輩出したのが有名。けれど、フリートウッド・マックのリズム隊であるジョン・マクヴィーやミック・フリートウッド、キーフ・ハートレー、ジャック・ブルース、AOR方面でも知られるジョン・マークとジョニー・アーモンドのコンビ、サックスのディック・ヘクトール・スミスなど、実の多くのミュージシャンを発掘した。ハーヴィー・マンデル、アンディ・フレイザー、ジョン・ハイズマン、エインズレー・ダンバー、ヒューイ・フリントあたりも一緒に演っていたな。白人ブルースの大御所といってもそれ一辺倒ではなく、ジャズ色を取り入れたり、フォークに寄ってみたりと、いろいろなトライアルを怠らないヒトだった。
我が家にあるメイオールのアルバムというと、さすがに限られてしまうけれど、初期ブルースブレイカーズの作品群を別にして面白がって聴いていたのは、79年にニューヨークとL.A.でレコーディングした『BOTTON LINE』。プロデュースは、ボブ・ディランやサイモン&ガーファンクル、レナード・コーエンなどを手掛けたこと知られるボブ・ジョンストンで、大きく分けて3組のチームが2〜3曲づつセッションに参加している。
Kyd奏者レオン・ペンダーヴィスがアレンジを仕切ったN.Y.セッションには、ジョン・トロペイ/ジェフ・ミロノフ(g), スティーヴ・ジョーダン (ds), ボブ・バビット/フランシスコ・センテーノ (b), ロブ・マウンジー (kyd) など、当時の若手が中心。同じN.Y.録音でも名匠チャーリー・カレロ仕切りになると、ゴードン・エドワーズとコーネル・デュプリーのスタッフ勢にブレッカー兄弟、ルー・ソロフ/ロニー・キューバ (horns) などと、格が一枚上になる。ボブ・ジョンストン自身が音頭を取ったL.A.セッションには、リー・リトナー/スティーヴ・ルカサー/ベン・ベネイ (g), ジェフ・ポーカロ (ds), スティーヴ・フォアマン (perc) に、何とシェリル・リンまでも。自分がこのアルバムを手にしたのも、ブルースの巨匠のアルバムにこのL.A.勢という組み合わせの意外性に惹かれたからだった。オールマン・ブラザーズのカヴァー<Revival>があるけど、ジム・キャパルディを2曲も取り上げているのがミソかも。やっぱり発想が自由だったんだろう。
自分がフロントに立つよりは、イイ若手を発掘して自由に泳がせ、それを見守る。そういう懐の深さがあったから、名声を築くことができた。いまの音楽シーンに足りないのは、こういうヒトなんだと思う。お疲れ様でした。
Rest in Peace...
我が家にあるメイオールのアルバムというと、さすがに限られてしまうけれど、初期ブルースブレイカーズの作品群を別にして面白がって聴いていたのは、79年にニューヨークとL.A.でレコーディングした『BOTTON LINE』。プロデュースは、ボブ・ディランやサイモン&ガーファンクル、レナード・コーエンなどを手掛けたこと知られるボブ・ジョンストンで、大きく分けて3組のチームが2〜3曲づつセッションに参加している。
Kyd奏者レオン・ペンダーヴィスがアレンジを仕切ったN.Y.セッションには、ジョン・トロペイ/ジェフ・ミロノフ(g), スティーヴ・ジョーダン (ds), ボブ・バビット/フランシスコ・センテーノ (b), ロブ・マウンジー (kyd) など、当時の若手が中心。同じN.Y.録音でも名匠チャーリー・カレロ仕切りになると、ゴードン・エドワーズとコーネル・デュプリーのスタッフ勢にブレッカー兄弟、ルー・ソロフ/ロニー・キューバ (horns) などと、格が一枚上になる。ボブ・ジョンストン自身が音頭を取ったL.A.セッションには、リー・リトナー/スティーヴ・ルカサー/ベン・ベネイ (g), ジェフ・ポーカロ (ds), スティーヴ・フォアマン (perc) に、何とシェリル・リンまでも。自分がこのアルバムを手にしたのも、ブルースの巨匠のアルバムにこのL.A.勢という組み合わせの意外性に惹かれたからだった。オールマン・ブラザーズのカヴァー<Revival>があるけど、ジム・キャパルディを2曲も取り上げているのがミソかも。やっぱり発想が自由だったんだろう。
自分がフロントに立つよりは、イイ若手を発掘して自由に泳がせ、それを見守る。そういう懐の深さがあったから、名声を築くことができた。いまの音楽シーンに足りないのは、こういうヒトなんだと思う。お疲れ様でした。
Rest in Peace...