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ソニー・ジャズが復刻を進めている【We Want Jazz】シリーズの第4期から、ソウル・ジャズ系トランペット奏者ブルー・ミッチェルの75年作『STRATOSONIC NUANCES(ストラトソニック・ニュアンス)』をゲット。この4期は “70〜90年代モダン・ジャズ名盤”がテーマになっているのだけど、その括りでガッド・ギャングなんてちょっと謎。でもこのブルー・ミッチェルは、今回初CD化だからね。

60年代はジャズの主流にいたブルー・ミッチェルも、70年代に入ってメインストリーム・レーベルと契約し、ファンキー・ジャズ方面へシフト。更に先頃亡くなったブルースの巨匠:ジョン・メイオールと共演するなど、活動領域を広げていた。そして75年には、新たにRCAと契約。その第1弾が、この『STRATOSONIC NUANCES』になる。

このアルバムでの共演者は、デヴィッド・T・ウォーカー (g), ジェイムス・ギャドソン (ds), トニー・ニュートン (b), シダー・ウォルトン/ハンプトン・ホース/クラレンス・マクドナルド (kyd) など。特にサックスのハロルド・ランド (sax) の貢献大で、随所に熱の入ったブロウを披露している。またウェイド・マーカス編曲によるホーン・セクションも頑張っており、そこにはオスカー・ブラッシャー/ジョージ・ボハノンらの名前が。

収録曲もバリー・ホワイト<Satin Soult>に始まり、スティーヴィー・ワンダー<Creepin'>、そしてセロニアス・モンク<Nutty>の豪快なアダプテーションも。ブルーのオリジナルも2曲あって、どちらも快適ファンキー・チューン。その後RCAでもう1作。それからABCインパルスへ移り、79年に亡くなるまでこの路線を継続し、ハロルド・ランドとは一緒にクインテットを組んで活躍した。彼が元気に80年代を迎えていたなら、もっと名を成したに違いないな。

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ストラトソニック・ニュアンス (特典なし)
Blue Mitchell
ソニー・ミュージックレーベルズ
2024-07-24

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