
いろいろ締切関係が多い中、改めて “AORとは何ぞや?” と考えている。ちょうど某AOR専門誌が次号でジャーニー特集をブチ上げるそうで、一部で賛否両論喧々諤々。ま、賢明なる日本のAORファンは、誰もジャーニーをAORだとは思っていないだろうけど、スティーヴ・ペリー色が濃い『RASED ON RADIO』ならば拡大解釈でギリOK、とか、これは分かるな。でもそれに比べると、やっぱりTOTOの音楽性の広さ、柔軟性、センスの良さ、演奏スキルの高さというのは特別。ダテにセッション・ミュージシャンやってねぇヨ、ってことだよな。
そんなタイミングで、9月売りのレコードコレクターズ誌10月号は、久々のAOR系特集『AORの名曲ベスト100』になる。常連執筆陣のセレクトによる、上位100曲ランキング。例によって数枚のレビューを書くが、他にも大きいのを振られているのヨ。
オール・ジャンルを扱う音専誌のライター陣によるセレクトだから、AORに対するスタンスも感情も様々。世代も20代から60代ぐらいまでバラバラだから、オンタイムの方もいれば後追いもいる。おそらく激レア曲や超マニアックな楽曲は入って来ないだろうが、様々な立場の音楽好きが果たしてAORをどう見えているか、それが覘ける気がする。当然、誰もがAORと認識するアーティスト/名曲は、上位に入ってくるだろう。その一方で、今回は楽曲ランキングだから、人気曲がいくつもあると票が散らばってしまう。ゆえに絶対的な一曲がある方が強いだろう。例えば、ボズ・スキャッグスとかTOTO、スティーリー・ダンあたりは、好みで選ぶ曲が割れてしまいそうだ。
そんなことを考えつつ、J.D.サウザーの名盤『YOU'RE ONLY LONELY』(79年)。日本では何度もCDリイシューされているが、今回は定評のあるUSの発掘・再発レーベル:Omnivore Recordings から、CD / Vinyl でリイシューされた。CDには同セッションでレコーディングされた未発表曲2曲がボーナス収録される。参加しているのは、ワディ・ワクテル (g)、ドン・グロニック (p)、デヴィッド・サンボーン (sax)、ダン・ダグモア (g, pedal steel) など。
新規ライナーにはJDのインタビューがあるそうで、「僕らのモットーはいつも ”長く愛される作品を作ろう” だった。楽曲作りには本当に多くの時間を費やした。もう一つのモットーは ”詰め物を入れるな” だった。シングルを作って、アルバムに詰め物をするようなことはしない。アルバムを作って、シングルが出ることを願うんだ」と語っているそう。それを実践できたから、こうして45年後にも再発が繰り返される。アナログ盤の復刻は35年ぶりだそうだ。
元来は西海岸ロック寄りの作品なので、AORとしてはどうよ、という声はある。でもJDの場合、1stや2nd『BLACK ROSE』はアウトでも、コレとか次作『HOME BY DAWN』はアリでイイんじゃないの? ロイ・オービソンのオマージュとして書かれた<You're Only Lonely>は、大滝詠一をはじめ、広くポップ・フィールドに影響を与えた楽曲でもあるし。
なおOmnivoreでは、他のJD作品も順次復刻させていくようです。
omnivore recordings website
《amazon》
《Tower Records はココから》
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オール・ジャンルを扱う音専誌のライター陣によるセレクトだから、AORに対するスタンスも感情も様々。世代も20代から60代ぐらいまでバラバラだから、オンタイムの方もいれば後追いもいる。おそらく激レア曲や超マニアックな楽曲は入って来ないだろうが、様々な立場の音楽好きが果たしてAORをどう見えているか、それが覘ける気がする。当然、誰もがAORと認識するアーティスト/名曲は、上位に入ってくるだろう。その一方で、今回は楽曲ランキングだから、人気曲がいくつもあると票が散らばってしまう。ゆえに絶対的な一曲がある方が強いだろう。例えば、ボズ・スキャッグスとかTOTO、スティーリー・ダンあたりは、好みで選ぶ曲が割れてしまいそうだ。
そんなことを考えつつ、J.D.サウザーの名盤『YOU'RE ONLY LONELY』(79年)。日本では何度もCDリイシューされているが、今回は定評のあるUSの発掘・再発レーベル:Omnivore Recordings から、CD / Vinyl でリイシューされた。CDには同セッションでレコーディングされた未発表曲2曲がボーナス収録される。参加しているのは、ワディ・ワクテル (g)、ドン・グロニック (p)、デヴィッド・サンボーン (sax)、ダン・ダグモア (g, pedal steel) など。
新規ライナーにはJDのインタビューがあるそうで、「僕らのモットーはいつも ”長く愛される作品を作ろう” だった。楽曲作りには本当に多くの時間を費やした。もう一つのモットーは ”詰め物を入れるな” だった。シングルを作って、アルバムに詰め物をするようなことはしない。アルバムを作って、シングルが出ることを願うんだ」と語っているそう。それを実践できたから、こうして45年後にも再発が繰り返される。アナログ盤の復刻は35年ぶりだそうだ。
元来は西海岸ロック寄りの作品なので、AORとしてはどうよ、という声はある。でもJDの場合、1stや2nd『BLACK ROSE』はアウトでも、コレとか次作『HOME BY DAWN』はアリでイイんじゃないの? ロイ・オービソンのオマージュとして書かれた<You're Only Lonely>は、大滝詠一をはじめ、広くポップ・フィールドに影響を与えた楽曲でもあるし。
なおOmnivoreでは、他のJD作品も順次復刻させていくようです。
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結局300文字程度のガイドになってしまっていて毎回残念な思いがあります。
もっと曲数を絞り込んだ上で掘り下げた内容の企画があっても良いのかなぁ...と。
富田さんのナイトフライ録音芸術の作法と鑑賞法はいまだに何度も読み返します。
カナザワさんのそんな深堀り本も読んでみたいなと思います。