
何だか唐突にリリースされた感のある、ジェフ・ローバーの新作。最近はスムーズ・ジャズ系のCDは全然買わなくなってしまったけれど、この人のように、その前のクロスオーヴァー/フュージョン期から愛聴していたアーティストのニュー・アルバムは、ほぼ無条件で手が伸びる。表向きは似たようなコトを演っていても、誰にも媚びていないというか、シッカリ自分の音楽を貫いている感じ。ファンやリスナーを無視しているワケじゃないが、まずは自分が納得しないと。そんな姿勢が窺える。
そこでジェフ・ローバー。“フュージョン” の付かないジェフ・ローバー。つまりは、08年作『HEARD THAT』以来のソロ・アルバムなんだけど、ソロであろうと、ジェフ・ローバー・フュージョンであろうと、まぁ、然して大きな違いはない。要は誰と作るか、の違い。現状はジミー・ハスリップ (b) と組めばジェフ・ローバー・フュージョン。彼にはエヴァレット・ハープ (sax)、ポール・ジャクソン Jr. (g) と組んだ “ジャズ・ファンク・ソウル” というユニットもあるし。それが今回は、Sono Recording というレーベルを運営する Claude Villani に誘われ、ソロ・プロジェクトを組んだ、ということ。ココん家は、最近ではレイラ・ハザウェイやデヴィッド・ベノワを招聘しているトコロで、少し遡ると、ジノ・ヴァネリやブライアン・マクナイト、アンジー・ストーン、ケニー・ラティモアらの最新作もみんなココ。ソウルやジャズ・フュージョン系を柱に、かなり信頼が置けるリリースを展開している。
当然ほとんどのトラックがジェフ自身の書き下ろし。でも レーベルメイトのブライアン・マクナイトが1曲提供して歌っていたり、共同プロデューサーを務めるClaude Villani が楽曲提供したりジェフと共作していたり…。きっとこの人、ミュージシャン上がりなんだろう。ディアンジェロの<Spanish Joint>のカヴァーがあるが、契約アーティストのラインナップを見るに、これもClaudeさんの趣味かも。
久々のソロ・アルバムなのだから、いろんなミュージシャンを起用すればイイのに、と思うが、リズム・セクションはスナーキー・パピーやフィアレス・フライヤーズで大活躍のマーク・レッティエリ (g)、デヴィッド・マン (sax) 、コーネリアス・ミムス (b)、ゲイリー・ノヴァック (ds) でほぼ固定。その他は曲によってエリック・ウォールズ (g)、ランダル・クラーク (sax) といった中堅実力派やニュー・カマーをフィーチャーしている。ケニーG.やキャリン・ホワイトを発掘したように、ジェフの審美眼はいつも確か。フォーマット的にはコチラの方が余程バンドっぽくて、ジェフ・ローバー・フュージョンを名乗るにふさわしい感じもある。…となると、分かれ目は持続かな? 1曲だけだが、ジョン・ロビンソンが叩く曲もある。
ベクトル的に安定のジェフ・ローバー節だけれど、新しい環境で自由に演れているせいか、プレイそのものがフレッシュでハツラツとしている印象。あぁ、全盛期のジャズ・フュージョンってこんなだったよな、と嬉しくなる。耳だれが治るような、あるいは耳の垢がポロッと取れたような、そんなナイスな好盤です。
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《Tower Records はココから》
当然ほとんどのトラックがジェフ自身の書き下ろし。でも レーベルメイトのブライアン・マクナイトが1曲提供して歌っていたり、共同プロデューサーを務めるClaude Villani が楽曲提供したりジェフと共作していたり…。きっとこの人、ミュージシャン上がりなんだろう。ディアンジェロの<Spanish Joint>のカヴァーがあるが、契約アーティストのラインナップを見るに、これもClaudeさんの趣味かも。
久々のソロ・アルバムなのだから、いろんなミュージシャンを起用すればイイのに、と思うが、リズム・セクションはスナーキー・パピーやフィアレス・フライヤーズで大活躍のマーク・レッティエリ (g)、デヴィッド・マン (sax) 、コーネリアス・ミムス (b)、ゲイリー・ノヴァック (ds) でほぼ固定。その他は曲によってエリック・ウォールズ (g)、ランダル・クラーク (sax) といった中堅実力派やニュー・カマーをフィーチャーしている。ケニーG.やキャリン・ホワイトを発掘したように、ジェフの審美眼はいつも確か。フォーマット的にはコチラの方が余程バンドっぽくて、ジェフ・ローバー・フュージョンを名乗るにふさわしい感じもある。…となると、分かれ目は持続かな? 1曲だけだが、ジョン・ロビンソンが叩く曲もある。
ベクトル的に安定のジェフ・ローバー節だけれど、新しい環境で自由に演れているせいか、プレイそのものがフレッシュでハツラツとしている印象。あぁ、全盛期のジャズ・フュージョンってこんなだったよな、と嬉しくなる。耳だれが治るような、あるいは耳の垢がポロッと取れたような、そんなナイスな好盤です。
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一時期兼松光さんがプロデュースした作品にもよく出演していた彼…
個人的に一番好きなのはIt's a Factですが
90年代の作品もよく聴きましたね。