
フランスのポップ・マエストロ、ガエル・ベンヤミン率いるガイスターのニュー・アルバム『IT ONLY TAKES ONE MAN』が、輸入盤国内仕様で早くもリリース。筆者ライナーノーツ。日本では『WHEREVER THE WIND BLOWS』に続く年内2作目に当たる。ただしデジタル・リリース事情を見ると、『WHEREVER ...』は既に1年前に発表済み。今年に入ってからはピアノ・アルバムを立て続けに出していて、今年3枚目のリリースとなる。ホント、相変わらずの驚異的制作ペースだ。
公式には通算18作目という『IT ONLY TAKES ONE MAN』は、ダンサブルなエレクトロ・ポップを中心に、ウエストコースト・スタイルの楽曲とインストゥルメンタルがシームレスに繋がった、ディスコ・フレイヴァー溢れるアルバム。制作当時にガエルが付き合っていた恋人の暮らしぶりにインスパイアされたそうで、彼女の12時間のナイトライフのサウンドトラックと言える。夜はドレスアップしてパーティーやクラブで遊び歩き、パリのナイトライフを満喫。単なるアルコールの飲み過ぎか、あるいは薬物の影響なのか…、最後はフラフラになって路上で寝込んでしまう、そんな日々を送っていたらしい。
いつものように、すべてのパフォーマンスはガエル自身が手掛けていて、一部の生ドラムのみセッション・プレイヤーが参加。しかもガエルは自らに同じキーでの演奏を強い、ひとつのテーマを様々なヴァリエーションで提示しようと試みている。時にガエル自身の歌にもエフェクトを掛け、少しオールド・スクールなテクノ・スタイルにヒューマンなテイストを塗しているよう。ビートのアップ&ダウンは、そのままドラッグやアルコールの影響でトリップしたり鬱になったりを繰り返す精神状態を表現したように思える。2曲でゲスト・ヴォーカルを取るのは、ソロ・リリースのあるフランスの人気女性シンガー:ローリー・ダーモン。
でもこのアルバムをフィジカル・リリースしておきながら、ガエル本人はもう、2〜3作先の制作に着手しているんだろうなぁ〜。


《Tower Records 》
いつものように、すべてのパフォーマンスはガエル自身が手掛けていて、一部の生ドラムのみセッション・プレイヤーが参加。しかもガエルは自らに同じキーでの演奏を強い、ひとつのテーマを様々なヴァリエーションで提示しようと試みている。時にガエル自身の歌にもエフェクトを掛け、少しオールド・スクールなテクノ・スタイルにヒューマンなテイストを塗しているよう。ビートのアップ&ダウンは、そのままドラッグやアルコールの影響でトリップしたり鬱になったりを繰り返す精神状態を表現したように思える。2曲でゲスト・ヴォーカルを取るのは、ソロ・リリースのあるフランスの人気女性シンガー:ローリー・ダーモン。
でもこのアルバムをフィジカル・リリースしておきながら、ガエル本人はもう、2〜3作先の制作に着手しているんだろうなぁ〜。

歌を聴かせるような、いわゆるヴォーカル・アルバムではありません。
歌モノ・チューンはありますが、短いディスコ系インスト曲が多く、サビ辺りでコーラス登場する曲が多い感じ。微妙なバランスですね。