sister akn 4

「カナザワさ〜ん、いつになったらブログに載せてくれはるんですかッ せっかくCD送ったんやから、頼むでホンマ〜
ジャンクフジヤマのライヴの時の楽屋でのこと。顔を合わすなり、開口一番、キツ〜イひとことを喰らった。若手中心となった現行ジャンク・バンドでレギュラーを務め、熱いブロウと満面の笑顔でメンバーを鼓舞しているサックス奏者Sister A.K.N.こと坂田明奈。ソロ活動も順調に回るようになって、どんどん成長。ライヴ・レポートにも書いたように、ジャンク・ライヴではムードメイカー的役回りも担って、とても良かった。そんな彼女のソロ4作目。チョイと紹介が遅れました…。

ま、開口一番でこのコトバは、ちょっと脚色アリ。ホントは「カナザワさん、忙しいんやから、いつでもイイですヨォ〜」と言ってくれてたんだけど。でもそれを聞いたジャンクのマネージャーが、「ダメダメ そんな優しく言ってたら、忙しくて忘れられちゃうよ。早く載せてッ〜ってせがまなきゃ」と横槍一発。「そっかぁ〜」とばかりに、ファンキーな関西女子に豹変。いきなりスゴまれた、というワケなのだ。そういうトコは妙に素直な明奈ちゃん、なのである

でもアルバムは(も?)、なかなかイイのよ。スガシカオやparis matchでも活躍し、ジャンクには最大のヒット曲<あの空の向こうがわへ>を書き下ろしろしているベーシスト:坂本竜太との二人三脚で、今回がもう4作目。シッカリ成長の跡が窺える内容になっているし、竜太氏・明奈ちゃんそれぞれの持ち味が発揮された、勢いのあるファンク・フュージョンが詰め込まれている。基本はいつもと同じだけれど、スムーズなのにスピード感を増した、とでもいうか。それだけノッている、という証拠なんだな。

クレジットを見ると、生バンドで録っているのは数える程だが、プログラムとは思えぬほどのグルーヴと臨場感があって、こりゃヤラレた、と。このところ、明奈ちゃんからライヴのお誘いを受けても、なかなか足を運べなかったのだが、これは何とか都合を付けて観ておかないとアキマへんな。特にFire Hornsをフィーチャーした<Intersect>は、マジ、カッコ良い。彼らもサックスが抜けて、少し活動が停滞しているようだけれど、どうせなら明奈ちゃんを入れてバリバリ演っちゃえば…?と、妄想を膨らませてしまうな。

中には元ネタが見える曲もあるけれど、それも含めて親しみやすさイッパイ。彼女のキャラがプレイに現れていて、思わずニコニコしちゃいます。女性サックス奏者百花繚乱の今、彼女なりに独自のポジションを確立したと思えるアルバムだ。

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Sister A.K.N. -episode IV
坂田明奈 Akina Sakata
FAST RECORDS
2024-11-01

《Tower Records で購入》