角松敏生が34年ぶりにリリースしたギター・インスト・アルバム『TINY SCANDAL』でカヴァーされ、注目が集まっているラムゼイ・ルイス<Tequila Mockingbird>。角松はアルバム唯一のヴォーカル・ヴァージョンとして取り上げたが、ラムゼイのオリジナルはインストゥルメンタル。実はこの曲、ジャズ・シンガーのディー・ディー・ブリッジウォーターがジョージ・デュークのプロデュースで制作したブラック・コンテンポラリー・アルバム『BAD FOR ME』(79年) でカヴァーされていて。だから角松版はラムゼイ・ヴァージョンをカヴァーしているようで、実はむしろディー・ディーのテイクを大きく引用している。ヴォーカル&コーラス・パートは、一部ほとんどそのままだなぁ〜。
オリジナルの作者は、アース・ウインド&ファイアーのkyd奏者ラリー・ダン。御存知のように、EW&F総帥モーリス・ホワイトはラムゼイ・トリオ出身で、ラムゼイの人気曲<Sun Goddes(太陽の女神)>はラムゼイとEW&Fの共演曲だ。その後もラムゼイとEW&Fは断続的に共演を重ね、76年作『SALONGO』は両者と縁が深いチャールズ・ステップニーとモーリスの共同プロデュース。そして1作おいて77年に出したこのアルバム『TEQUILA MOCKIGBIRD』は、モーリスに代わりラリー・ダンが3曲プロデュース。他5曲を前作『LOVE NOTES』を手掛けたバート・デ・コトーが制作した。
ラリーが担当したのは、自身で書いたタイトル曲<Tequila Mockingbird>、ヴィクター・フェルドマン作でリズム・ヘリテッジもレコーディングしている<Skippin'>、そしてラリーと やはりEW&Fのブレーンであるエディ・デル・バリオ(カルデラ)が共作した<That Ole Bach Magic>。演奏陣もモーリス以外のEW&Fの新旧メンバーが参加し、ラリーの他にもフィリップ・ベイリー、ヴァーダイン・ホワイト、アル・マッケイ、ロニー・ロウズらが居並ぶ。<Tequila Mockingbird>のドラムはンドゥグ・レオン・チャンクラー。角松との絡みで言えば、アル・マッケイは『 WEEKEND FLY TO THE SUN』に参加。ンドゥグは杏里『COOOL』で共演歴がある。
一方ディー・ディー『BAD FOR ME』は、プロデューサー:ジョージ・デュークの懐の深さを教えてくれる作品だ。何でもカンでも自分でやっちゃうのではなく、同じkyd奏者のラリーやボビー・ライルを随所に起用。とりわけラリーはディー・ディーと共作した<Love Won't Let Me Go>と、ラムゼイに書いた<Tequila Mockingbird>に詞を付けて、演奏&アレンジで参加した。角松が参照したと思しきヴォーカル・アレンジは、ラリーとジョージ・デュークに拠るもの。間奏部分では、若い頃の角松が得意にした32分のギター・カッティングも登場する。
ラムゼイ版、ディー・ディー版、どちらにも作曲したラリー・ダン自身が深く関わっているから、カヴァーするには まさにちょうど良いところに目をつけた感あり。角松ヴァージョンは壮大なストリングスやホーンのアレンジ、そしてソリストたちの熱演が聴きモノで、アルバムのハイライトと言える出来栄えになっている。彼がココで一番やりたかったのは、もしかしたらコレなのかな。
ちなみに、ラムゼイ『 TEQUILA MOCKINGBIRD』の2011年国内盤CD紙ジャケット仕様は、筆者ライナーでありました。
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《Tower Records はココから》
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ラリーが担当したのは、自身で書いたタイトル曲<Tequila Mockingbird>、ヴィクター・フェルドマン作でリズム・ヘリテッジもレコーディングしている<Skippin'>、そしてラリーと やはりEW&Fのブレーンであるエディ・デル・バリオ(カルデラ)が共作した<That Ole Bach Magic>。演奏陣もモーリス以外のEW&Fの新旧メンバーが参加し、ラリーの他にもフィリップ・ベイリー、ヴァーダイン・ホワイト、アル・マッケイ、ロニー・ロウズらが居並ぶ。<Tequila Mockingbird>のドラムはンドゥグ・レオン・チャンクラー。角松との絡みで言えば、アル・マッケイは『 WEEKEND FLY TO THE SUN』に参加。ンドゥグは杏里『COOOL』で共演歴がある。
一方ディー・ディー『BAD FOR ME』は、プロデューサー:ジョージ・デュークの懐の深さを教えてくれる作品だ。何でもカンでも自分でやっちゃうのではなく、同じkyd奏者のラリーやボビー・ライルを随所に起用。とりわけラリーはディー・ディーと共作した<Love Won't Let Me Go>と、ラムゼイに書いた<Tequila Mockingbird>に詞を付けて、演奏&アレンジで参加した。角松が参照したと思しきヴォーカル・アレンジは、ラリーとジョージ・デュークに拠るもの。間奏部分では、若い頃の角松が得意にした32分のギター・カッティングも登場する。
ラムゼイ版、ディー・ディー版、どちらにも作曲したラリー・ダン自身が深く関わっているから、カヴァーするには まさにちょうど良いところに目をつけた感あり。角松ヴァージョンは壮大なストリングスやホーンのアレンジ、そしてソリストたちの熱演が聴きモノで、アルバムのハイライトと言える出来栄えになっている。彼がココで一番やりたかったのは、もしかしたらコレなのかな。
ちなみに、ラムゼイ『 TEQUILA MOCKINGBIRD』の2011年国内盤CD紙ジャケット仕様は、筆者ライナーでありました。
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(Wikipediaで調べて分かりました)。
先程の『EAT9』のオープニングテーマは、
佐藤博さんの『Sweet Inspiration』からの
ナンバーだったのですね。この作品が
現時点でリイシューされているかどうかは
不明ですが、探す価値はありそうです。
中古でも高値で取引されているのかなぁ?
アナログ盤でも結構入手困難な予感がしますね。