simon oslender

うわァ〜、コイツはカッコイイッ 聴いた途端にそんな声が出るなんて、滅多にあるコトじゃない。ヨーロッパはドイツ・ジャズ・シーンの新星ジモン・オスレンダー (kyd) の3rdアルバム『ALL THAT MATTERS』。2020年にデビューしたデビューした弱冠24才で、既にウォルフガング・ハフナーのバンドで2度来日しており、一部では熱い注目を浴びていた。

本作のキモは、ジモンの音楽的ルーツであるソウル・ジャズを、スティーヴ・ガッド&ウィル・リーとレコーディングしたところ。当人にとってはまさに夢を実現させたアルバムで、そりゃあ気合が入ったコトだろう。更にドイツを代表するギタリスト:ブルーノ・ミュラー、若きアルト・サックス奏者ヤコブ・マンツが複数の楽曲に参加。加えてスウェーデンのトロンボーン奏者ニルス・ランドグレンも、スペシャルゲスト的に名を連ねる。

ひと口にソウル・ジャズといっても、そこはドイツ産だからなのか、あまり泥臭くはなくてスマート。分かりやすく言えば、プレスティッジあたりのオルガン・ジャズ的なコテコテさは薄く、クロスオーヴァー/フュージョン的洗練を感じる。イメージとしてはガッド・ギャングがファンキーR&Bを演ったような。ジャズが取れて間もない頃のクルセイダーズにも近いかな? 近年、割と淡々とドラムを叩いている印象のガッドだけれど、コレはなかなか気合い入っていてご機嫌。

現状、日本では流通が今イチ順調ではないようだけど、どうやら年明けには解消しそう。何れにせよ、それだけの価値はあるアルバムだな。





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