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今年最初のライヴは、声掛けいただいて足を運んだ南佳孝『LIVE DUO with 松本圭司』@日本橋三井ホール。これまでにもアコースティック編成や弾き語りのステージは観たことがあるし、杉山清貴との共演ライヴはしばしば行われているけれど、ソロ名義の完全デュオ・スタイルのコンサートを観るのは意外に初めてかも。ココはCOREDO室町という商業施設の上階にあるホール。場所が場所だけに、落ち着きのあるオトナ向けの小屋で、佳孝さんのライヴにはピッタリの場所だと思う。

今回の松本圭司とのデュオ・ライヴは、デビュー51年目に当たる昨年1月に開催したコンサートが好評だったことから、再演となったもの。ファンに高く評価されたのは、50周年企画の番外編とも言えるレアな選曲からだったそうだ。今回はそうしたレアなオリジナル楽曲、当人が選ぶセルフ・カヴァー曲を中心に構成し、この5月頃にリリースとなるニュー・アルバムに収録予定の新曲も披露。個人的には、バンド・ライヴではあまり歌ってくれない<クレッセント・ナイト>の登場に、思わずガッツ・ポーズしてたりして…。

新曲は、基本的にベッドサイド・レコーディングが中心らしく、曲を書いた段階ではフォークっぽいコード進行が多かったとか。ところが松本圭司のアレンジに掛かると、それがジャズ寄りの難しいコードに変わり、シャレた感じに変貌する。そんなMCの後ろで、寡黙な印象の圭司サンがピアノに座ったまま、自分で自分を指差し、「オレがやったんだよ、オレだよオレ」と声なきアピールをしていて、場内失笑。すると佳孝さん、「アレ!? いま何か変なコト言ったかな?」とキョトン。そんな名(迷)コンビぶりも楽しくて。圭司さんのピアノは結構アチコチの現場で聴いているけど、今回はデュオだけに、表情豊かな演奏がいつにも増して素晴らしかった。

自分的には、終盤に向けての助走部分にあたる<Paradiso>とか<風にさらわれて>、そして<夜の翼>に流れる下りがサイコーに美味しく。春に出るニュー・アルバムも、新録+セルフ・カヴァーで構成されるそうなので、待ち遠しい気持ちが増幅されたな。

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