
あらまァ、一体どうしたんでござんしょ

…だからといって、人気アーティストやシティポップ系におもねないのが、このブログ。少し前に久しぶりに聴いたクロスオーヴァー/フュージョン黎明期の好盤、ジョン・トロペイ (g) の初リーダー作、75年盤をアップする。日本での発売元が変わるに従い、『トロペイ』『海底楽園』と邦題が変更されていたりするけれど、現在の在庫があるうちは、1000円ポッキリの廉価盤CDでゲットできるので。
コーネル・デュプリーやエリック・ゲイルほど有名ではないけれど、ニューヨークのセッション・ギタリストとしてはデヴィッド・スピノザやジェフ・ミロノフ、スティーヴ・カーンあたりと肩を並べる存在。CTIで人気を得たエウミール・デオダートのグループで頭角を現し、<ツァラトゥストラはかく語りき>などの名演を残す。ジャズ・フュージョン系のみならず、アシュフォード&シンプソン、ポール・サイモン、ディオンヌ・ワーウィック、ロバータ・フラック、ローラ・ニーロ、バーブラ・ストライサンド、リンゴ・スター、アリス・クーパー、そして山下達郎など、歌モノ・セッションにも多数参加。AOR系ではフランク・ウェーバー『AS THE TIME FLIES...』での名演が忘れがたい。マイケル・フランクス、マーク=アーモンド、ドクター・ジョン、スティーヴン・ビショップなど、トミー・リピューマのセッションでも重用されていたな。
そんなトロペイの初ソロ作は、何故かマイアミに拠点を置くT.K.グループ傘下のレーベル:マーリンから。でもその中身は、デオダートの右腕として鳴らした人らしく、ホーンやストリングスを従えた緻密かつ壮大なアレンジが特徴。演奏陣にもデヴィッド・サンボーン (sax) 、ボブ・ミンツァー (flute)、ウィル・リー(b)、ドン・グロルニック(kyd)に、盟友デヴィッド・スピノザ(g)、当時のボス:エウミール・デオダートも参加している。でも何と言っても強力なのは、スティーヴ・ガッドとリック・マロッタによるツイン・ドラムで。ほとんどの曲がそのフォーマットで、しかもガッドが右ch、マロッタが左chと完全にパンされているから、両人のスタイルの違いがダイレクトに伝わってくる。コレはドラマーならずとも、ミュージシャンの演奏に興味を持つ人には堪らない。77年の2nd 『SHORT TRIP TO SPACE』も良いクロスオーヴァー作品だけれど、ツイン・ドラム編成はアース・ウインド&ファイアーのカヴァー<Can't Hide Love>など数が限られているから、やはり1枚目をよく聴いてしまうな。
肝心のトロペイのギターも、メロディを弾く時、ソロを取る時、バッキングの時と表情が変わり、なるほど優れたスタジオマンなのだと実感。カールトンやリトナーみたいな華はないけど、デュプリーやゲイルよりも分かりやすく器用なところをアピールする。一時はニューヨーク・オールスターズを率いてチョクチョク来日していたが、最近音沙汰がないのが寂しいなぁ。
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《Tower Records はココから》
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コーネル・デュプリーやエリック・ゲイルほど有名ではないけれど、ニューヨークのセッション・ギタリストとしてはデヴィッド・スピノザやジェフ・ミロノフ、スティーヴ・カーンあたりと肩を並べる存在。CTIで人気を得たエウミール・デオダートのグループで頭角を現し、<ツァラトゥストラはかく語りき>などの名演を残す。ジャズ・フュージョン系のみならず、アシュフォード&シンプソン、ポール・サイモン、ディオンヌ・ワーウィック、ロバータ・フラック、ローラ・ニーロ、バーブラ・ストライサンド、リンゴ・スター、アリス・クーパー、そして山下達郎など、歌モノ・セッションにも多数参加。AOR系ではフランク・ウェーバー『AS THE TIME FLIES...』での名演が忘れがたい。マイケル・フランクス、マーク=アーモンド、ドクター・ジョン、スティーヴン・ビショップなど、トミー・リピューマのセッションでも重用されていたな。
そんなトロペイの初ソロ作は、何故かマイアミに拠点を置くT.K.グループ傘下のレーベル:マーリンから。でもその中身は、デオダートの右腕として鳴らした人らしく、ホーンやストリングスを従えた緻密かつ壮大なアレンジが特徴。演奏陣にもデヴィッド・サンボーン (sax) 、ボブ・ミンツァー (flute)、ウィル・リー(b)、ドン・グロルニック(kyd)に、盟友デヴィッド・スピノザ(g)、当時のボス:エウミール・デオダートも参加している。でも何と言っても強力なのは、スティーヴ・ガッドとリック・マロッタによるツイン・ドラムで。ほとんどの曲がそのフォーマットで、しかもガッドが右ch、マロッタが左chと完全にパンされているから、両人のスタイルの違いがダイレクトに伝わってくる。コレはドラマーならずとも、ミュージシャンの演奏に興味を持つ人には堪らない。77年の2nd 『SHORT TRIP TO SPACE』も良いクロスオーヴァー作品だけれど、ツイン・ドラム編成はアース・ウインド&ファイアーのカヴァー<Can't Hide Love>など数が限られているから、やはり1枚目をよく聴いてしまうな。
肝心のトロペイのギターも、メロディを弾く時、ソロを取る時、バッキングの時と表情が変わり、なるほど優れたスタジオマンなのだと実感。カールトンやリトナーみたいな華はないけど、デュプリーやゲイルよりも分かりやすく器用なところをアピールする。一時はニューヨーク・オールスターズを率いてチョクチョク来日していたが、最近音沙汰がないのが寂しいなぁ。
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ジョン・トロペイ
SOLID/T.K.RECORDS
2024-12-04
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