
レコード会社、出版社系の気の置けない友人たちが集まる恒例の新年会アリ。最初の頃とは少しだけ顔ぶれが変わったけれど、もう15年近く続いている会で、仕事で時々顔を合わす人もいれば、年1回ココでだけ、という人もいる。けれど、付かず離れずのご縁が長く続くというのは、何やらホッとするもの。今回は、シティポップに続いて「日本のフュージョンが来始めている」という話でひとしきり…。
特に海外でウケているのは、カシオペアだったり、高中だったり。それもいわば時期限定で、カシオペアなら初期アルファ時代、高中ならキティ時代の前期。かつては中古盤ならワンコインでも釣りが貰えたくらいだけど、今やそれが10倍どころが20倍前後に。そのクセ、狙い目の時期を外すとまったく見向きされない。まぁ、当時の音楽事情や各アーティストの進化のプロセスなんて関係なく、今この時の感性だけでのリアクションなので、深く考えても仕方ないのだが…。ただそれが、自分が長く温めていたクロスオーヴァー/フュージョンの感覚に合致すると、やはり嬉しいものである。
キティ時代の高中はまさにそう。空中遊泳ジャケの2枚組ベスト『ALL OF ME』の中古盤に高値が付いてる、という事実を知った時は驚愕したが、アナログ再発が繰り返され、前後のアルバムも順次復刻したりして、「なるほどねぇ〜」と。まぁ世間で一番人気のオリジナル作が『JOLLY JIVE』、自分のモスト・フェイヴァリットが『TAKANAKA II』という微妙なズレはあるものの、コレはリアルタイムで聴いた時のインパクトの大きさに由来するのだろう。
…というワケで、帰宅してホロ酔いのまま手を伸ばしたのが、77年の3作目『IN INSATIABLE HIGH』。高中がL.A.に赴き、リー・リトナー&ジェントル・ソウツ(ハーヴィー・メイスン、パトリース・ラッシェン、エイブ・ラボリエル入り)やタワー・オブ・パワー・ホーンズとレコーディングしたアルバムで、他にもチャック・レイニー、エド・グリーンらが参加。深町純や村上ポンタ秀一(ハーヴィーとのツイン・ドラム)は、東京でオーヴァーダブしたんですかね?
目立った人気曲がないので、『SEYCHELLS』『TAKANAKA II』『JOLLY JIVE』あたりに比べると地味な存在だが、作品的にはまったく遜色なく。サブスクを見ると、キャッチーなコーラス・チューン<Sexy Dance>やゆったりメロウ・ミディアム<Malibu>、ジム・ギルストラップ(元サイド・エフェクト)が歌うディスコ・ナンバー<E.S.P.>の再生回数が多い。ということは、やっぱりインストでも歌心のある楽曲やグルーヴものが選ばれる、ってコト? 個人的には代表曲<Ready To Fly>の向こうを張ったと思しき10分超のアルバム・タイトル曲に熱くなったりするが…。この曲、高中のバックに回ってオブリの合いの手を入れるリトナーが、なかなかスゴイんですわ。
…というワケで、高中好きや、これから高中を掘っていこうとしている方は、このアルバムも忘れないでね、と。
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キティ時代の高中はまさにそう。空中遊泳ジャケの2枚組ベスト『ALL OF ME』の中古盤に高値が付いてる、という事実を知った時は驚愕したが、アナログ再発が繰り返され、前後のアルバムも順次復刻したりして、「なるほどねぇ〜」と。まぁ世間で一番人気のオリジナル作が『JOLLY JIVE』、自分のモスト・フェイヴァリットが『TAKANAKA II』という微妙なズレはあるものの、コレはリアルタイムで聴いた時のインパクトの大きさに由来するのだろう。
…というワケで、帰宅してホロ酔いのまま手を伸ばしたのが、77年の3作目『IN INSATIABLE HIGH』。高中がL.A.に赴き、リー・リトナー&ジェントル・ソウツ(ハーヴィー・メイスン、パトリース・ラッシェン、エイブ・ラボリエル入り)やタワー・オブ・パワー・ホーンズとレコーディングしたアルバムで、他にもチャック・レイニー、エド・グリーンらが参加。深町純や村上ポンタ秀一(ハーヴィーとのツイン・ドラム)は、東京でオーヴァーダブしたんですかね?
目立った人気曲がないので、『SEYCHELLS』『TAKANAKA II』『JOLLY JIVE』あたりに比べると地味な存在だが、作品的にはまったく遜色なく。サブスクを見ると、キャッチーなコーラス・チューン<Sexy Dance>やゆったりメロウ・ミディアム<Malibu>、ジム・ギルストラップ(元サイド・エフェクト)が歌うディスコ・ナンバー<E.S.P.>の再生回数が多い。ということは、やっぱりインストでも歌心のある楽曲やグルーヴものが選ばれる、ってコト? 個人的には代表曲<Ready To Fly>の向こうを張ったと思しき10分超のアルバム・タイトル曲に熱くなったりするが…。この曲、高中のバックに回ってオブリの合いの手を入れるリトナーが、なかなかスゴイんですわ。
…というワケで、高中好きや、これから高中を掘っていこうとしている方は、このアルバムも忘れないでね、と。
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昨今の「信号を聞く」音楽から「演奏を聴く」音楽という原点回帰なのでしょうか?これ等が今後のミュージック・シーンにどの様な変化をもたらすのか、クロスオーバー・フュージョンをリアルタイムで体感した余生短き昭和オヤジとしては懐古趣味で終わらずに、新しい潮流を期待するばかりです。