hang raiji live

年が明けたと思ったら、もう1月末日。そのスピードにも驚くけれど、今月の当ブログのアクセス数はナンと約12万。これまで10万アクセスを越えた月はなかったので、いきなりの新記録だ。まずはいつも見にいらしてくれる皆さま方に深謝 でも人気取りに走って大物や人気アーティストの作品紹介ばかり続けていたら面白くなくなってしまうだろうし、かといってマニアを喜ばせるようなレア物ばかり続けたら人は寄ってこない。そこはまさにバランス感の賜物。…というワケで、今月最後も好き勝手にやらせていただきます

で、ご紹介は、80年代初頭に一瞬だけ眩ゆい光を放った日本のフュージョン・バンド、ハング・ライジ。83年に発表した唯一のアルバムが初CD化されたのが、まだ記憶もナマナマしい昨年6月のことだ(その時のポスト)。 以前からCD化を心待ちにしていた身としては、この復刻だけでも感涙だったが、その時にボーナス・トラックとしてデモや未発表ライヴ音源を追加収録。すると今度は当時のコア・ファンたちから、初めてお披露目されたライヴ音源に注目が集まった。そしてそれに応えるべく、デビュー以前の81年秋の学園祭ライヴから9曲を収録したのが、この『LIVE Eighy-One』になる。

その9曲中4曲はデビュー・アルバムにも収録された楽曲。でもその何れもがスタジオ録音以上の勢いに溢れていて、ちょっとビックリ。完成度の高さとは別次元の、ライヴならではの面白さに満ちている。また他5曲は未発表曲で、当時のライヴを観た者しか聴いたことがない楽曲。言わば学生フュージョン・バンドが学園祭でプレイしたというプロ以前の記録だが、六本木ピットインに出演し始めたのが同じ81年というコトで、バンドの急成長をダイレクトに捉えたモノとも言えそうだ。

更に82年の六本木ピットインでのライヴ音源から、森園勝敏がゲスト参加した<Lady Violetta>、同じ頃プレゼン用にスタジオ・レコーディングしたビートルズの歌モノ・カヴァー<Get Back>の収録も嬉しい。

ジャズ・ドラマー:ジョージ川口の息子:川口雷二を中心に、大学のサークル内で組まれたバンドというコトで、自ずと優れた演奏スキルやセンスを持つ者たちが集まったはず。ほぼ同世代で同じように学生バンドをやっていた身としては、これくらいプレイできたら本当に気持ちイイだろうな、と、妙なところに感心してしまった。学生による記録用ライヴの割には録音状態も悪くなく、そのホドホド感が臨場感を生んでいる。スタジオ唯一作を聴いてハング・ライジに魅せられた人は、聴いておくべき発掘ライヴだ。

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