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3日はトッド・ラングレン@Billboard Live Tokyo 1st Showへ。トッドのライヴは、ダリル・ホールとのダブル・ビルで来日した時(23年11月)に観たばかりなので、わずかに1年3ヶ月前。ゼロ年代以降、リンゴ・スターのオールスターズ含め、かなり頻繁に来日してくれている気がするが、Billboard Liveでトッドを観るのは、アルバム『STATE』をフィーチャーした悪夢のようなEDMショウ以来。あの時はステージ・フロア前半分のテーブルを取っ払ってスタンディング・エリアを設置するという、Billboard Liveとしては前代未聞の異色公演で…。近年のツアーはヒット曲中心の、割とオーソドックスな内容になっているので、そんな突飛なコトはやらないと分かっちゃいるが、やはりあの時のショックがデカくてトラウマになっているのと、ダリルと来てからまだ間が空いてないので、きっと同じコトは演らないつもりなのだろう…と、思わず今回の来日の背景を探ってしまったよ。

それでいくつか掴んだ前情報が、この横浜・東京のみのBillboard Live公演の後、トッドはそのまま10日間に及ぶオーストラリア・ツアーに入り、それが今回のメイン・イベントらしいということ。g,b,kyd,ds の4リズムに男女コーラスという6人編成のバック・バンドも、無名ミュージシャンばかりなのに、やたらコンビネーションが良い。特にgとkydはコーラスも兼ねていて、ハーモニー厚め。実はそのオーストラリア・ツアーのために組んだOZミュージシャンばかりのバンドだったらしいが、一説には豪州ツアーで共演するデイヴィー・レインのバック・バンドをそのまま借り受けている、なんて話も。今回の来日は、言わばその豪州ツアーのウォーミング・アップ的位置づけとも言えそう。現在トッドはハワイに家を構えているので、オーストラリアや日本はわりかし身近な存在なのよ。

セットリストも、まさに豪州ツアー用に新たに組まれたモノらしく、前回の来日と丸被りなのは、トッドがギターを弾き倒す<Buffalo Grass>ぐらいで。その分、あまり今までのライヴでは演ってなかったと思しきユートピア解散後、80年代半ば以降の比較的新しい楽曲が数多く選ばれ、熱心なトッド・ファンほど喜ぶようなステージだったと思う。トッド自身も極めて元気で、近年愛用の緑のギターを弾きまくり、ハンドマイクの時は身振り手振りを交えながらステージ上を行ったり来たり。時にはオーディエンスに向かってタクトを振るような仕草で、一緒に歌うよう促したりも…。ひと時もジッとせず、声もよく出ていて、とても今年77歳のジジィには見えない。しかもロクにMCもしないで、矢継ぎ早に曲だけを繰り出し続ける約80分。この来日中にデヴィッド・ヨハンセンもジョーイ・モーランドも亡くなって…、というのは杞憂だったかな? 

<Hello It's Me><I Saw the Light><Can We Still Be Friends> といったファンが最も期待する楽曲は、アンコールでサクッとメドレーにして披露。それはチョイと残念だったけれど、隠れ名曲<Compassion>に、ナッズの<Open My Eyes >、ユートピア<Secret Society><Love in Action>あたりをシッカリ押さえてくれたので、納得度の高い濃縮されたショーに。こうなったら、ユートピアでの来日、なんて企画はないのかな?

《1st Set list》
1. I Think You Know
2. Secret Society (Utopia)
3. Weakness
4. Sweet
5. Change Myself
6. Buffalo Grass
7. Afterlife
8. Drive
9. Compassion
10. Open My Eyes (Nazz)
11. Stood Up
12. Love in Action (Utopia)
13. Worldwide Epiphany
-- Encore --
14. I Saw the Light / Can We Still Be Friends / Hello It's Me
15. Fade Away

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