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またしても朝から訃報。今度はカリフォルニアから。60年代はヤングブラッズを率いて、71年の解散後はソロになって活躍したシンガー・ソングライター:ジェシ・コリン・ヤングが、3月16日午後、米サウスカロライナ州エイケンの自宅で亡くなった。死因は未発表。享年83。

ジェシ・コリン・ヤング、本名ペリー・ミラーは、1941年ニューヨーク州クイーンズ生まれ。65年にフォーク・ロック・バンド:ヤングブラッズを結成し、カウンター・カルチャーの一翼を担った。最も有名な<Get Together>は、ディノ・ヴァレンテ作で全米5位。69年の3作目『ELEPHANT MOUNTAIN』あたりからジャズやソウルの影響を強め、<Darkness Darkness>はイアン・マシューズやフィル・アップチャーチのカヴァーでも知られる。

71年のヤングブラッズ解散後はソロで活躍し、コンスタントにアルバムを発表。ウエストコースト・ロック・ファンを中心に支持を集めたが、74年発表『LIGHT SHINE』あたりは90年代後半になってレア・グルーヴ方面で再評価され、フォーキーなアコースティック・グルーヴとして注目された。

80年代に入ると表立った動きは鈍くなるが、時流を意識した82年作『THE PERFECT STRANGER』は、AORの注目盤に。マイケル・マクドナルド、トム・スノウ、ウェンディ・ウォルドマンらと共作し、スティーヴ・ルカサー/ディーン・パークス/バジー・フェイトン/ロベン・フォード/マーク・ゴールデンバーグ (g), マイク・ポーカロ/ボブ・グラウブ (b), ラス・カンケル/カルロス・ヴェガ (ds) , ビル・ペイン (kyd), マーティ・ペイチ (strings arr), ティモシー・シュミット/デヴィッド・ジェンキンス (cho) などが参加。カーリー・サイモンとのデュエットもあった。収録曲いくつかがダニー・オキーフとの共作で、静かに矜持を見せたりも。このアルバム、自分はかなり聴き込んだなぁ。

でもこうした思い切ったイメージ・チェンジは従来ファンから敬遠され、これ以降は一気に寡作に。インディから出した90年代の『SWEPT AWAY』とか『SWEET WATER』とか、案外良かった記憶があるが、表舞台には戻れず…。テン年代になって病気のため一時引退するも、数年後にライヴ活動を再開。19年作『DREAMERS』が最後のオリジナル・アルバムに。翌年にはキャリアを総括するように、アコースティック・セットのセルフ・カヴァー集『HIGHWAY TROBADOUR』をリリースした。

そういえば、かなり昔、『THE PERFECT STRANGER』のCD再発にトライしたことがある。ヨーロッパで一度CD化されていたからだ。しかしジェシは既に、自分のアルバムの権利をほとんど買い上げてしまっていて…。今はサブスクでそれを気軽に聴けるのが救いと言えるだろうか。

Rest in Peace...