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2度目のナマ遭遇になる Roomiesを、恵比寿Blue Note Placeで。今回はベース、ドラムのサポートを入れた6人編成のバンド・セット。同期を入れた前回の4ピース・セットも超絶素晴らしかったケド、やっぱりバンド・セットの充実度はそれをサクッと上回ってくる。J-WAVE『ALL GOOD FRIDAY』の名物コーナー【COVER ME】効果もあったようで、動員もフルハウスまでもうひと息というところ。でもこの連中、もうひと回りもふた回りも大きくなって然るべき連中なのだが。

究極に音を削ぎ落としたアンサンブルだし、何より4人が奏でるサウンドやヴォーカルの距離が近く、親密度が濃ゆい。そもそもRoomiesというネーミングも、Room mateのスラングだそうだし。でもそれでいて昨今のベッドルーム・ミュージックみたいに、こじんまりとまとまっていないのがバンドらしいところ。それならそのエッセンスを生のバンドセットで存分に発揮してくれるんじゃないか、と期待していた。サポート・メンバーのリズム隊も、Nulbarichなどをサポートしてきた精鋭らしく、グッと抑えた音の中に、時折エモくてエゲツないプレイを忍ばせてくる。普通は音を厚くしたくてダブル・キーボードにするのに、彼らの引きのセンスが効いているから、そのプレイが余すところなく耳に届くのだ。

誰かがオブリで何かを仕掛けると、誰かがそれを拾って返してくる。すると別の誰かはそれを聴いて、ニヤリと笑みをこぼしたり…。そういう瞬間を何度となく発見するから、もぅ…。まず自分たちがライヴを思い切り愉しみ、その磁場が自然とオーディエンスへと拡がっていく。予定調和じゃない天然のマイルドなグルーヴが、途轍もなく心地良いんだな

そしてその上を、ケヴィン君のシルキー・ヴォイスが滑らかにすべっていく。<Echo>だったか、長く引き伸ばしたイントロに、デバージ<I Like It>のフレーズを乗せちゃって、「うわぁァ〜、それって反則っしょ」なんて。この歌声は日本には極めて珍しくて、ホント、ミラクル そしてそれをどう生かしたら良いかを分かっているメンバーが集まったのが、このRoomies なのだ。1st セットでアルバム収録曲の美味しいトコロを連発し、2ndでは若干馴染みの薄いデジタル・リリースのみの1stの楽曲を取り混ぜていく。アンコールで披露した、出来たてホヤホヤの新曲<STAR>もなかなか。聞けば、年内にアルバムを出す、ぐらいの勢いで新しいアルバムの制作を進めているそうなので、今からメチャ楽しみ。

担当A&Rはもちろん、所属レーベル・トップのM氏も観に来ていたので、「コレ、海外で出さないとダメだよ〜。ヨーロッパとかで、きっとウケるよ〜」とプッシュしておきました。

以下、頂き物のセットリストから。

【1st Set】
1. 甘い夢
2. Hypnotized
3. Stay As You Are
4. Close To Being In Love
5. ECHO
【2nd Set】
6. Family
7. This Love
8. きみとふたり
9. In My Dream
10. Like This Before
-- Encore --
11. STAR

《amazon》
ECHO
Roomies
Pヴァイン・レコード
2025-01-08

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