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抱えている案件をせっせと進行させつつも、息抜きに和久井光司さん責任編集『エリック・クラプトン完全版』をその都度拾い読みしながら、気になったアルバムを聴いたりしている昨今。ビートルズ経由でクラプトンの存在を知り、初めて聴いたアルバムが、当時発売直後だった『461 OCEAN BOULEVARD』。「何故にコレがギターの神様の作品なのか?」と疑問を抱きつつ、いつの間にかハマって、『LAYLA』を聴き、クリームへ遡り…。もちろんそこからは新作が出る度にチェック。来日公演も片手以上の回数を観に行ったものの、最近はあっさりスルーしちゃっている。

好きなアルバムはいくつもあるが、やっぱり『461…』は別格。…っていうか、ボックス『GIVE ME THE STRENGTH(The 74 / 75 Recordings)』にまとめられた作品群は聴いた回数がハンパないので、すっかり身に染み付いている。ここへきて急にシンパが増えている『安息の地を求めて(THERE'S ONE IN EVERY CROWD)』も当時から好きだったし、『E.C. WAS HERE』は数あるライヴ・アルバムの中でも未だに最高傑作だと思っている。アルバム・レビューでも、和久井さんが、この時期のライヴはボックスの中に入れるより、『E.C. WAS HERE』拡大版にするべき、という旨を書いていたが、まさにその通り。『461…』の04年デラックス・エディションには、74年末のロンドン公演11曲が収録されているのだから、音源はあるはずだしね。

併行して、この本に触発されて自分の中で再評価が進んでいるのがクリームで。良い曲だって多いのに、ライヴになると三人三様に好き勝手始めるから、パフォーマンスはてんでバラバラ、ただ冗長なだけの演奏が多くて…。それが20年にリリースされた4枚組『GOODBYE TOUR LIVE 1968』は、サヨナラ公演という気持ちの高ぶりがあったか、バトルの末に演奏がひとつに収斂していくような醍醐味があった。

他にも、ディレイニー&ボニーのフレンズ・ライヴの完全版とか、聴き直すべきアイテムが盛りだくさん。そして今更ながらに思うけど、ボビー・ホイットロックの初期ソロとか、未だにCDになっていないのだな。

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エリック・クラプトン完全版
河出書房新社
2025-03-25

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