
ジェフ・ローバー・フュージョン@BlueNote Tokyo。ジェフ・ローバーというと、ソロ名義だったり、2010年に復活させた今回のリーダー・ユニットだったり、スムーズ・ジャズ系オールスター・プロジェクトだったりと、いろいろ見せ方やフォーマットを変えつつ、ずーっとコンスタントに活動を続けているジャズ・フュージョン系キーボード奏者の代表格。プロデューサーとしてもキャリン・ホワイトをデビューに導き、ジョディ・ワトリーやポインター・シスターズなどを手掛けた人だから、物事を引いて俯瞰する目線を持った人なのだろう。近年は自身の活動に集中しているようだけれど、筆者的にも23年9月にもマイク・スターンとの共演ライヴを観たばかりだし、その前にも何度かライヴに足を運んだ記憶が。それでも来日すればまた行きたくなる、そうした磁場を持っているヒトなのだな。
ただし、同じジェフ・ローバー・フュージョンでも一昨年の来日とはガラリとバンド・メンバーが入れ替わっていて。ベースは現ジェフ・ローバー・フュージョンの番頭格ジミー・ハスリップ、ドラムはL.A.フュージョン系ではそこそこ知られるジョエル・テイラー、そしてパーカッションに説明不要のレニー・カストロ。この陣容のジェフ・ローバー・フュージョンは初めてで、今回はそこに惹かれて観に行ったのが正直なところ。ところが、東京2デイズの2日目1st Set だからなのか、稼働率は意外に低くてザッと7前後といったところか。
でも、ライヴの中身はスゴかった。それこそ、これまでに観たジェフ・ローバーのイメージが変わってしまうほど。前に観た時も、マイク・スターンとの時も、結構クールに鍵盤を弾く印象だったが、今回はガラリと豹変。とっつぁん坊やみたいで地味な風貌なのに(失礼!)、プレイはいつになく攻める攻める
従来のジェフ・ローバー・フュージョンには不可欠だったサックスも帯同せず、ギター・レスなので、いわゆるソロ楽器は他に誰もおらず。それもあってか今回は、ハの字に置いたキーボード2台を同時に弾きつつ、ソロではピアノやオルガン、ヴィンテージ・シンセっぽい音色を使い分け、時に腰を浮かせながら激しいアドリブを引き倒す。アレ〜、こんな熱い人だったっけ? なんて思うくらい。でも表情を見ると、時々ジミーやレニーと目を合わせて少しニヤッとするくらい。イヤぁ、ちょっと驚きました。
もちろんジミー、レニーにも相応のソロ・パートが与えられ、古き良きフュージョン全盛期を思わせるイケイケの展開で、オーディエンスもソロ回しの都度、拍手で応える。コード楽器が他にないせいか、空間の広いアンサンブルが特徴的だけれど、そこにレニーがスコンスコンと斬り込んでいく様は、ちょっとラーセン・フェイトン・バンドを思わせたりも。とりわけ、コンガにボンゴ、ティンバレスに、タンバリン、カバサなど、革モノ・鳴りモノ各種を駆使するレニーの存在は殊の外大きく、時々合いの手というか、雄叫びみたいな声まで聴こえたりして、雰囲気はサイコーだった。
セットリストは、10年代以降のジェフ・ローバー・フュージョン作品が中心で、特に最新作をフィーチャーするワケでもなく、ソロ名義の楽曲を取り混ぜながら。そして終盤はなんと、79年のアルバム『WATER SIGN』をフィーチャー。タイトル曲など3曲をピックアップしてくれて、オールド・ファンを喜ばせた。
今年1月、L.A.近郊の山火事でジェフの自宅とスタジオが焼失。その後についてはいろいろ心配なれど、今夜はライヴ・ハウスでのギグこうあるべし、というステージを堪能させてくれた。コロナ以降、自分の足がちょっと重たくなっていたけれど、だんだんライヴの虫が疼いてきましたわ
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《Tower Recrds はココから》
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※ BlueNote SNSより拝借
でも、ライヴの中身はスゴかった。それこそ、これまでに観たジェフ・ローバーのイメージが変わってしまうほど。前に観た時も、マイク・スターンとの時も、結構クールに鍵盤を弾く印象だったが、今回はガラリと豹変。とっつぁん坊やみたいで地味な風貌なのに(失礼!)、プレイはいつになく攻める攻める

従来のジェフ・ローバー・フュージョンには不可欠だったサックスも帯同せず、ギター・レスなので、いわゆるソロ楽器は他に誰もおらず。それもあってか今回は、ハの字に置いたキーボード2台を同時に弾きつつ、ソロではピアノやオルガン、ヴィンテージ・シンセっぽい音色を使い分け、時に腰を浮かせながら激しいアドリブを引き倒す。アレ〜、こんな熱い人だったっけ? なんて思うくらい。でも表情を見ると、時々ジミーやレニーと目を合わせて少しニヤッとするくらい。イヤぁ、ちょっと驚きました。
もちろんジミー、レニーにも相応のソロ・パートが与えられ、古き良きフュージョン全盛期を思わせるイケイケの展開で、オーディエンスもソロ回しの都度、拍手で応える。コード楽器が他にないせいか、空間の広いアンサンブルが特徴的だけれど、そこにレニーがスコンスコンと斬り込んでいく様は、ちょっとラーセン・フェイトン・バンドを思わせたりも。とりわけ、コンガにボンゴ、ティンバレスに、タンバリン、カバサなど、革モノ・鳴りモノ各種を駆使するレニーの存在は殊の外大きく、時々合いの手というか、雄叫びみたいな声まで聴こえたりして、雰囲気はサイコーだった。
セットリストは、10年代以降のジェフ・ローバー・フュージョン作品が中心で、特に最新作をフィーチャーするワケでもなく、ソロ名義の楽曲を取り混ぜながら。そして終盤はなんと、79年のアルバム『WATER SIGN』をフィーチャー。タイトル曲など3曲をピックアップしてくれて、オールド・ファンを喜ばせた。
今年1月、L.A.近郊の山火事でジェフの自宅とスタジオが焼失。その後についてはいろいろ心配なれど、今夜はライヴ・ハウスでのギグこうあるべし、というステージを堪能させてくれた。コロナ以降、自分の足がちょっと重たくなっていたけれど、だんだんライヴの虫が疼いてきましたわ

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※ BlueNote SNSより拝借
レニーの目の前の席だったので、雄叫びと爆音も浴びました。幸せ〜