kingo hamada_best

濱田金吾の02年編集盤『BEST SELECTION -Moon Years-』の新装版を、『ゴールデン☆ベスト』シリーズとして最新リマスター復刻、30日発売。その解説を書かせていただいた。旧版との違いは、シティポップ再評価で海外中心にバズっている<街のドルフィン>と、02年盤に新録ヴァージョンでボーナス収録された<midnight cruisin'>のオリジナル・ヴァージョンを冒頭に追加した全16曲仕様であること。

元々MOON在籍期の金吾さんには『midnight cruisin'』『MUGSHOT』2枚のアルバムしかないのだが、そこからセレクトした12曲に、今回2曲ずつ2度目の追加が行われたことになり、まさに“ダブル・ボーナス”とでも呼ぶべきお得盤になった。02年の新録2曲は、金吾さん自身が “2002年の自分も楽しんでいただきたい” と用意したもの。自分のアルバムでは初めてのお披露目となった<Dear Song>は、親しくしていたダニー石尾(元フォー・セインツ/14年没)に書き下ろした楽曲だった。結果として<midnight cruisin'>は新旧ヴァージョンが収められるカタチになっているので、その違いを味わっていただきたい。

金吾さんのオリジナル・アルバム7作中、MOONでの2作は、ご自身が「色褪せる材料など何処にもない」と語っているように、彼のキャリアで最も充実した作品群といっていい。その前後のRCA / AIR時代、東芝EMI時代のアルバムにもそれぞれ名曲は入っているが、アルバム・トータルのクオリティが最高水準にあるのがMOONでの2作というコト。倉田信雄、佐藤博、山田秀俊といったアレンジャーとのコンビネーション、盟友:松下誠を始めとするミュージシャンたちの演奏も素晴らしく、シンガー・ソングライター濱田金吾の実力とアイディアを見事に具現化している。

ライヴ活動は精力的に行なっているのに、40年も新録アルバムを作っていない金吾さん。「作らないんですか?」と何度も話しているけれど、プロデュースや楽曲提供はOKなのに、自分のアルバムとなると気が進まないようだ。完璧主義ゆえ、おそらく当時の作品に肩を並べるモノができないなら作る意味がない、なんて考えているんじゃないだろうか。まぁ、気持ちはよ〜く分かるんだけどねェ…。

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