
フィラデルフィア・サウンドの名伯楽トム・ベルの甥っ子リロイ・ベルと、そのバンド仲間であるケイシー・ジェイムスから成るブラック&ホワイト・デュオ、ベル&ジェイムスの78年1stが、韓国Big Pinkから輸入盤国内仕様の紙ジャケで。09年に国内発売された記録があるけど、自分の記憶が正しければ、確かあの時は何らかの事情で発売中止になったのではないかな? だとしたら、今回が世界初CD化になる。
ベル&ジェイムスには都合3枚のアルバムがあるが、最大のヒットになったのが、本作スターターのディスコ・チューン<Livin' It Up (Friday Night)>=邦題:恋のフライデイ・ナイト。全米ポップ・チャート15位を記録し、R&Bチャートでは堂々7位にランクインした。それ故、このアルバムがまず目につくけれど、AOR的観点から見ると、79年の2nd『ONLY MAKE BELIEVE』、81年『IN BLACK & WHITE』方がベター、と言っておく。
叔父トム・ベルのサポートがあったのだろう、スピナーズやオージェイズ、ジョニー・マティス、MFSBらに楽曲提供したり、演奏面で貢献。そうしたところからデビューのチャンスを掴んだらしい。本作リース後の79年には、77年にレコーディングされたままお蔵入りしていたエルトン・ジョンのフィラデルフィア・セッションが世に出て、彼らが提供した<Mama Can't Buy You Love>が全米9位、英国でも<Are You Ready For Love>がシングルで出ている。
Big Pinkは制作が甘いので、クレジット詳細はないけれど、アナログ盤を見ると、2人はそれぞれマルチ・プレイヤーらしく、2人だけでほとんどの楽器を賄っている模様。L.A.の複数スタジオとフィラデルフィアのシグマ・サウンド、それにシアトルのスタジオも使用されており、おそらく出先のスタジオの空き時間を利用しながらコツコツ制作していったのだろう。そしてストリングスはMFSB、コーラスはカーラ・ベンソン、イヴェット・ベントンら、フィリーの常連チームが担当。ホーン&ストリングス・アレンジは、恩人トム・ベルとその弟トニーが分け合う。
この時期のソウル物でチャラチャラしたディスコ物に終わらなかったのは、やはりエグゼクティヴ・プロデュースを務めたトム・ベルの手腕と、ブラック&ホワイトの実力派のコンビネーションの良さが原因と思われる。ここは後続作の復刻にも期待したい。
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叔父トム・ベルのサポートがあったのだろう、スピナーズやオージェイズ、ジョニー・マティス、MFSBらに楽曲提供したり、演奏面で貢献。そうしたところからデビューのチャンスを掴んだらしい。本作リース後の79年には、77年にレコーディングされたままお蔵入りしていたエルトン・ジョンのフィラデルフィア・セッションが世に出て、彼らが提供した<Mama Can't Buy You Love>が全米9位、英国でも<Are You Ready For Love>がシングルで出ている。
Big Pinkは制作が甘いので、クレジット詳細はないけれど、アナログ盤を見ると、2人はそれぞれマルチ・プレイヤーらしく、2人だけでほとんどの楽器を賄っている模様。L.A.の複数スタジオとフィラデルフィアのシグマ・サウンド、それにシアトルのスタジオも使用されており、おそらく出先のスタジオの空き時間を利用しながらコツコツ制作していったのだろう。そしてストリングスはMFSB、コーラスはカーラ・ベンソン、イヴェット・ベントンら、フィリーの常連チームが担当。ホーン&ストリングス・アレンジは、恩人トム・ベルとその弟トニーが分け合う。
この時期のソウル物でチャラチャラしたディスコ物に終わらなかったのは、やはりエグゼクティヴ・プロデュースを務めたトム・ベルの手腕と、ブラック&ホワイトの実力派のコンビネーションの良さが原因と思われる。ここは後続作の復刻にも期待したい。
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