tony joe white_eyes

ポップ・スタンダード〈Rainy Night in Georgia〉は、1970年にR&Bシンガー:ブルック・ベントンで全米4位のヒットになったのが有名。その後ジョニー・リヴァースやB.J.トーマス、レイ・チャールズらが歌い継ぎ、80年代に入ってランディ・クロフォードが全英チャート・トップ20に再びランクさせている。〈Georgia On My Mind〉とよく混同されたりするけれど、この〈Rainy Night in Georgia〉を書いたのは、エルヴィス・プレスリーやダスティ・スプリングフィールドにも自作曲を歌われているスワンプ系シンガー・ソングライター、トニー・ジョー・ホワイトだ。その7作目『EYES』が、今年に入って韓国Big Pinkで紙ジャケ・リイシュー。その国内流通盤が出ている。

69年のソロ・デビュー以降、モニュメント〜ワーナーでリリースした6作は、深みのある歌声と土着的なサザン・スタイルで、その筋のファンから絶対的信頼を集めている。しかし20th Centuryから出したコレは、彼のキャリアではちょっと異色。当時の旧邦題『スワンプ・ブギ』(収録曲のタイトルでも)のイメージよりマイルドで、内省的な心情が浮かび上がる。ほのかに甘いメロウ・ソウル・テイストは、同じ76年リリースのボズ・スキャッグス『SILK DEGREES』のベクトルとも相通じるものだ。バリー・ホワイト張りの低音ヴォイスでまったり囁くオープニング曲<Soulful Eyes>を筆頭に、<You Are Loved By Me>や<We'll Live On Love>など、愛に溢れたナンバーが数多く並んでいる。

参加メンバーに馴染みの名は多くないが、コーラス隊はウォーターズ女性陣とヴァネッタ・フィールズ、サックスにプラス・ジョンソン、ラストの〈That Loving Feeling〉のドラマーはスタックス系重鎮で、バーケイズやアイザック・ヘイズともプレイしていたウィリー・ホール。スワンプ・ファンには迷走期の作品と映っても、都会派ブルー・アイド・ソウル側から見たらニヤリとしてしまうアルバムだ。

なおこのアルバムは、国内流通盤の発売と前後して、アルバム未収シングルやデモ音源、ディスコ・ミックスなど11曲を追加した拡大エディション(曲順も異なる)がデジタル・リリースされている。どうやらコチラが公式リリースらしいけど、そのあたり、どうなっているのかしらん?



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2025-06-25

《Tower Records かココから》