journey_look int the future

…とある書きモノの流れで、久々にジャーニー。しかもスティーヴ・ペリー加入前の3枚を順番に聴き漁る。そりゃあ客観的に代表作を選べば、当然『ESCAPE』になるし、最もAOR寄りだと『RAISED ON RADIO』 になる。けれど、ジャーニーという大型バンドがデビューした、という情報を音専誌で知り、友人の家で初めて76年の2nd『LOOK TO THE FUTURE(未来への招待状)』を耳にした身としては、初期3作には初期3作なりの愛着がある。サンタナ出身者が中心のバンドということで、当時はサンフランシスコ・ロックなんて感じで括られていたな。

スティーヴ・ペリーが入った4作目『INFINITY』以降は、アリーナ・ロックとか産業ロックと呼ばれるけれど、初期3作は独立シンガー不在で、キーボードのグレッグ・ローリーがヴォーカルを取り、歌より演奏を前面に出していた。17歳でサンタナに参加した天才ニール・ショーン、同じくサンタナのグレッグ、ジェフ・ベック・グループやフランク・ザッパ&マザーズ、デヴィッド・ボウイのバンドを渡り歩き、リーダー・バンドを率いた時期もある英国人ドラマー:エインズレー・ダンバー、元スティーヴ・ミラー・バンドのロス・ヴァロリー (b)、そしてヴァロリーがかつて在籍したファウンなるグループのバンドメイトだったジョージ・ティックナー (g) の5人編成。

元々はニール・ショーンを売り出すべく意図的に組まれたバンドなので、このラインナップに落ち着く前にも、グレッグ・エリコやピート・シアーズ、プレイリー・プリンスといったツワモノたちが出入り。ジャーニーというバンド名は、デビュー近くなって決まったらしい。それだけにデビュー盤『JOURNEY』ではインストも2曲もあり、テクニック指向を前面に出している。この1stは後追いで聴いたけど、自分はニールより、むしろエンズレー・ダンバーの手数の多さ、超絶技巧ぶりに驚き、ボビー・コールドウェルみたいだなぁ〜、と思った覚えが。あ、もちろんAORの人じゃなくて、ジョニー・ウインター・アンド〜キャプテン・ビヨンドのドラマーの方。プログレっぽい、と言われたのも、王道ブリティッシュ・プログレとは差があるものの、スペーシーなサウンドスケープを創り、当時はまだ珍しいシンセでエフェクティヴなソロをとれば、プログレと言われた時代だから。確かにグレッグも時折そんな音を繰り出していた。後から聴いて、ゲイリー・ムーアやドン・エイリーを擁したコロシアム II との類似を発見したりもしたな。

でもその1stがアルバム・チャート138位に終わり、こりゃアカンッと出したのが、上掲2nd『LOOK TO THE FUTURE』。曲は短く、ポップに、分かりやすく、というコトで、ビートルズ・カヴァーを取り入れた。でもそれが<It's All Too Much>なのだから、あまりに中途半端というもの。このアルバムも、ようやく100位に到達しただけに終わる。次の『NEXT』が、バランスを取りながらもインスト回帰の傾向を見せるのは、ヴォーカリスト導入を内々に示唆され、結成メンバーの自由裁量で作れる最後のアルバムだったから、かな? そう考えると『NEXT』のタイトルも、何なら含みがあるように思えてくる。

ちなみに、ボストンの登場やカンサスの大ヒットは、『LOOK TO THE FUTURE』が出た後の、76年後半のこと。何よりそこには、カンサスの出世曲〈Carry On Wayward Son(伝承)〉とよく似たリフの楽曲があったりして、「あらマァ…」なのよ。


ORIGINAL ALBUM CLASSICS
JOURNEY
COLUM
2012-02-17