
ハード・ロックの教科書、ディープ・パープル『LIVE IN JAPAN』のスーパー・デラックス・エディション(5CD+Blu-Ray)、発売から1ヶ月近く遅れてのポストで、既に入手しづらいようですが、実はシッカリ予約してキープしてました。自分のライブラリー的には、日本盤オリジナルLP、初期CD、紙ジャケCD、全公演入りの3CD完全盤(実は不完全)、アンコール3曲入りのUS盤『MADE IN JAPAN』98年リミックスがあるので、なんと6セット目のゲットになります。アホやなぁ〜

5CDの内容は、従来版の2025年スティーヴ・ウィルソン・2chミックス、72年8/15大阪公演、72年8/16大阪公演、72年8/17武道館公演(いずれも本編のみ)、そしてdisc 5に全公演のアンコール各2曲ずつ(Black Night + Lucille / Speed King)と各国シングル・エディット。Blu-Rayには、やはりスティーヴ・ウィルソンがリミックスを手掛けたオリジナル盤のドルビー・アトモス、5.1chサラウンド、ステレオ・リミックス、72年ミックスのリマスターが入っている。過去に出た3枚組(不)完全盤を持っている身としては、公演ごとのプレイの違いはおおよそ把握しているので、今回の目的は完全にBlu -Ray。でもサスガに自分の仕事部屋(兼リスニング・ルーム)にドルビー・アトモスは入ってないので、サラウンドは普通の5.1chしか聴けないけど。
でもサラウンドって、プログレやクイーンみたいに音数の多い方が効果的、というのは、必ずしも当たってなくて。自分はそれをエリック・クラプトン『SLOW HAND』の5.1chで実感した。なのでこのライヴ超名盤にも少し期待していたのだ。でもソレは見事に裏切られた。しかも、良い意味で…。それこそ、ウヒョヒョヒョ〜
と声を出して小躍りしてしまいそうになるほど、面白かったのである。
スティーヴ・ウィルソンのインタビューに拠れば、マスターに入っていた録音はたったの8ch。ドラムがステレオで、ベース、ギター、キーボード、ヴォーカルが各1chずつ。残りの2chはアンビエント・マイクで、ホール内の雰囲気、オーディエンスの拍手や歓声を捉えている。これだけ音が少なければ、オリジナルのステレオ・ミックスを超えるのは至難の技。そう考えたウィルソンは、今回の作業のゴールをサラウンド・ミックスの制作に置き、ステレオ・ミックスはそこへ行くためのステップと位置づけたそうだ。だから結果的に、自分の聴き方が正しかったコトになる。まぁ、偶然だけど…
サラウンド・ミックスではギターとキーボードが7:3程度の割合でリア中心に鳴っている。なのでリア中心に耳を傾けると、それぞれがバッキングでどんな演奏をしていたかがハッキリ分かる。分離が良く、2chステレオでは聴き取れなかったフレーズも少なくない。オープナーの<Highway Star>では、キックとベースがブーミーになったりするけど、それも<Child In Time>では落ち着いて。特に驚いたのは、まず<The Mule>でのドラム・ソロの鳴りの良さと、リアから聴こえるリヴァーヴの気持ちよさ、オーディエンスのリアクション。それは<Strange Kind of Woman>でのギターとヴォーカルの掛け合いでも楽しめる。また<Lazy>イントロでのオルガン・ソロ、傍若無人な<Space Truckin'>のインタープレイでは、楽器の音がグルグル回るようなエフェクト処理が施され、ピンク・フロイド『狂気』のサラウンドを思い出したりも。そういや、イアン・ギランのコンガがこんなによく聴こえたのも初めてだな。
オルガンが右、ギターが左というパンニングは、オリジナルのアルバム通りだけど、コレ実際のオーディエンス側から見たら真逆で。それが3枚組(不)完全盤では、オーディエンス・サイドで聴く形に修正されていたのでヤヤこしい。それが今回、元に戻った。真相は、オリジナル・アルバムのミックスに立ち会ったのがイアン・ペイスとロジャー・グローヴァーだけだったから、というオチ。マニアの中には、ココに目くじら立てる輩もいるようだけれど、ステージ上から写された日本盤のジャケットを見ながら聴くには、オリジナル通りでちょうど良いのよ。
最近、 周年モノや発掘音源の豪華ボックスがやたら多いけれど、こうしてサラウンド・リミックスやリマスターの効果が思い切り楽しめるのは、それだけオリジナルの音が深く染み付いているから。なので近頃はボックス物を買うことには慎重になっている。その点これは実にコスト・パフォーマンスの良い買い物で。調子に乗って、11月に出るウイングス(ポール・マッカートニー&〜)の新しいベスト盤、本人サイト限定発売のサラウンド盤をオーダーしてしまいました。英国からの送料も、本体より高価なんてコトはなく納得できたし…。
《amazon》
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《Tower Records はココから》
でもサラウンドって、プログレやクイーンみたいに音数の多い方が効果的、というのは、必ずしも当たってなくて。自分はそれをエリック・クラプトン『SLOW HAND』の5.1chで実感した。なのでこのライヴ超名盤にも少し期待していたのだ。でもソレは見事に裏切られた。しかも、良い意味で…。それこそ、ウヒョヒョヒョ〜
と声を出して小躍りしてしまいそうになるほど、面白かったのである。スティーヴ・ウィルソンのインタビューに拠れば、マスターに入っていた録音はたったの8ch。ドラムがステレオで、ベース、ギター、キーボード、ヴォーカルが各1chずつ。残りの2chはアンビエント・マイクで、ホール内の雰囲気、オーディエンスの拍手や歓声を捉えている。これだけ音が少なければ、オリジナルのステレオ・ミックスを超えるのは至難の技。そう考えたウィルソンは、今回の作業のゴールをサラウンド・ミックスの制作に置き、ステレオ・ミックスはそこへ行くためのステップと位置づけたそうだ。だから結果的に、自分の聴き方が正しかったコトになる。まぁ、偶然だけど…

サラウンド・ミックスではギターとキーボードが7:3程度の割合でリア中心に鳴っている。なのでリア中心に耳を傾けると、それぞれがバッキングでどんな演奏をしていたかがハッキリ分かる。分離が良く、2chステレオでは聴き取れなかったフレーズも少なくない。オープナーの<Highway Star>では、キックとベースがブーミーになったりするけど、それも<Child In Time>では落ち着いて。特に驚いたのは、まず<The Mule>でのドラム・ソロの鳴りの良さと、リアから聴こえるリヴァーヴの気持ちよさ、オーディエンスのリアクション。それは<Strange Kind of Woman>でのギターとヴォーカルの掛け合いでも楽しめる。また<Lazy>イントロでのオルガン・ソロ、傍若無人な<Space Truckin'>のインタープレイでは、楽器の音がグルグル回るようなエフェクト処理が施され、ピンク・フロイド『狂気』のサラウンドを思い出したりも。そういや、イアン・ギランのコンガがこんなによく聴こえたのも初めてだな。
オルガンが右、ギターが左というパンニングは、オリジナルのアルバム通りだけど、コレ実際のオーディエンス側から見たら真逆で。それが3枚組(不)完全盤では、オーディエンス・サイドで聴く形に修正されていたのでヤヤこしい。それが今回、元に戻った。真相は、オリジナル・アルバムのミックスに立ち会ったのがイアン・ペイスとロジャー・グローヴァーだけだったから、というオチ。マニアの中には、ココに目くじら立てる輩もいるようだけれど、ステージ上から写された日本盤のジャケットを見ながら聴くには、オリジナル通りでちょうど良いのよ。
最近、 周年モノや発掘音源の豪華ボックスがやたら多いけれど、こうしてサラウンド・リミックスやリマスターの効果が思い切り楽しめるのは、それだけオリジナルの音が深く染み付いているから。なので近頃はボックス物を買うことには慎重になっている。その点これは実にコスト・パフォーマンスの良い買い物で。調子に乗って、11月に出るウイングス(ポール・マッカートニー&〜)の新しいベスト盤、本人サイト限定発売のサラウンド盤をオーダーしてしまいました。英国からの送料も、本体より高価なんてコトはなく納得できたし…。
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![Made in Japan (Super Deluxe Edition) [Analog]](https://m.media-amazon.com/images/I/41QswUWR6dL._SL160_.jpg)










































今回告知された際には一瞬あれの再発か?と思ったのですが違いましたね。
結局、またも購入してしまいました。
まぁ、これは素晴らし過ぎる作品なので何度でも買ってしまいそうです(流石にもうないでしょうか)
個人的にはスティーヴン・ウィルソンのリミックスはベースが強調され、ギターが引っ込んだ印象を受けましたが如何でしょう。
又、どうせなら「Made in Europe」や「Last Concert in Japan」、はたまたRainbowの「On Stage」等のリミックスや拡張版も手掛けて欲しいと思っています。