
先月、久しぶりに国内盤が出たメイヴィス・ステイプルスのニュー・アルバム『SAD AND BEAUTIFUL WORLD』が好評だ。3月の来日公演には行けなかったが、ドゥービー・ブラザーズの新作では先行シングル<Walk This Road>でゲスト・ヴォーカルとして歌っていたし、御ん歳86にして現役感バリバリ。ゴスペル・ソウルの女王、なんて呼び声に応えながら、ブルースはもちろん、フォークやカントリーへも軽やかにクロスオーヴァーしていく。スタックス時代には先日亡くなったスティーヴ・クロッパーやマッスル・ショールズ・リズム・セクションと共演。その後はカーティス・メイフィールドのカートムにも在籍したし、80年代終盤、リリースから遠ざかっていた彼女を引っ張り出したのはプリンスだった。
オリジナル・スタジオ作としては14作目という、今回の新作。07年に契約したAnti(アンタイ)では7作目、ベン・ハーパー制作『WE BOT BY』からは6年ぶりとなる。その間に、リヴォン・ヘルムと2011年にレコーディングした『CARRY ME HOME』が蔵出しされているけれど。
アルバムはノッケからトム・ウェイツのカヴァー<Chicago >でブルージーにスタート。バディ・ガイにデレク・トラックスのスライド・ギターが絡む、いきなり胸熱な滑り出しだ。今回唯一の書き下ろし新曲<Human Mind>に、ギリアン・ウェルチやフランク・オーシャンのカヴァーもある。が、後半になると、カーティス・メイフィールド<We Got To Have Peace>、レナード・コーエン<Anthem>、マヘリア・ジャクソンやジョーン・バエス、ボブ・ディラン&ザ・バンドらが取り上げたカントリー・チューン<Satisfied Mind>、そして先の来日公演でも歌われたらしいエディ・ヒントン<Everybody Needs Love>など、相応に耳馴染みのある楽曲が並んだ。ここにはボニー・レイットがスライド・ギター、バック・ヴォーカルで参加している。
プロデュースのブラッド・クックはボン・イヴェール周辺の人脈に連なる人だけれど、むしろ目を向けるべきは、もう17〜8年の蜜月関係となるアンタイとの関係性ではないかな? インディー・ロック、レゲエ、ヒップホップ、カントリー、フォークなど、ジャンルを超えたアーティストを幅広く扱い、時に共演させたりして、無理なく大きな括りでアメリカーナ路線を推進する。トム・ウェイツも今はアンタイ所属だし、ベティ・ラヴェット 、ブッカー・T、ソロモン・バークなど、メイヴィスに近いアーティストたちも。ココとの良好な関係が、まさに彼女の活動を安泰にしているワケだ。
決して声高ではないけれど、年季の入った円熟の声で、ヒトの心に訴え掛けるようなメッセージをジックリ歌う。悲しいかなこの世界には、まだまだ彼女の歌が必要だ。
《Tower Records はココから》
《Tower Records はココから》
アルバムはノッケからトム・ウェイツのカヴァー<Chicago >でブルージーにスタート。バディ・ガイにデレク・トラックスのスライド・ギターが絡む、いきなり胸熱な滑り出しだ。今回唯一の書き下ろし新曲<Human Mind>に、ギリアン・ウェルチやフランク・オーシャンのカヴァーもある。が、後半になると、カーティス・メイフィールド<We Got To Have Peace>、レナード・コーエン<Anthem>、マヘリア・ジャクソンやジョーン・バエス、ボブ・ディラン&ザ・バンドらが取り上げたカントリー・チューン<Satisfied Mind>、そして先の来日公演でも歌われたらしいエディ・ヒントン<Everybody Needs Love>など、相応に耳馴染みのある楽曲が並んだ。ここにはボニー・レイットがスライド・ギター、バック・ヴォーカルで参加している。
プロデュースのブラッド・クックはボン・イヴェール周辺の人脈に連なる人だけれど、むしろ目を向けるべきは、もう17〜8年の蜜月関係となるアンタイとの関係性ではないかな? インディー・ロック、レゲエ、ヒップホップ、カントリー、フォークなど、ジャンルを超えたアーティストを幅広く扱い、時に共演させたりして、無理なく大きな括りでアメリカーナ路線を推進する。トム・ウェイツも今はアンタイ所属だし、ベティ・ラヴェット 、ブッカー・T、ソロモン・バークなど、メイヴィスに近いアーティストたちも。ココとの良好な関係が、まさに彼女の活動を安泰にしているワケだ。
決して声高ではないけれど、年季の入った円熟の声で、ヒトの心に訴え掛けるようなメッセージをジックリ歌う。悲しいかなこの世界には、まだまだ彼女の歌が必要だ。






































