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コレは観に行かないワケには参りませんッ 二名敦子『Light Mellow Deluxe』発売記念ライヴ@下北沢・演家 (SHITORAYA) 。ロック系のハコだった元の風知空知(フーチークーチー)から看板を掛け替えてリニューアルし、約1年。自分は初めて行ったけれど、以前とはずいぶんイメージが変わったような…。二名さんのライヴも、芳野藤丸さんと一緒だった前回Blues Alleyとは一転して、関西で活動するアコギとウクレレのデュオ、フラリー・パッドとのアコースティック・セット。小屋も40人ほどで一杯になってしまう。なので、かなりカジュアルなライヴになるだろうと気楽な気持ちで臨んだが、実際のパフォーマンスを目の当たりして、ちょっとオドロキ。こういうコトがあるから、ライヴは面白いし、ナマモノと言われるのだ。

スタートはまずフラリーの2人だけでスタートし、二名さんが呼び込まれて本格的にスタート。ココから全編、フラリーの曲に二名さんが詞をつけた<いわし雲>、二名さんをカムバックさせた故・村田和人の名X'mas Song<Flying Santa Claus>以外は、すべて24日に発売される筆者選曲・監修『Light Mellow Deluxe 二名敦子』から。なのに残念なコトに、CDの工場上がりが間に合わない、という事態に。ま、元々CD発売が決まって組まれたライヴではなく、偶然タイミングが重なったので、「それじゃあレコ発記念にしちゃえ〜」ってノリだったので、仕方がないのだが…。

インターヴァル後の2nd set <Soldier Fish>から、パーカッションでマック清水が参加。更に<堤防>からは、カシオペア加入が話題の安部潤がキーボードに。演奏陣が4人になって、グンと広がりが出た。<月曜日の夜明けまでは>は、このコンピレーションで初めて蔵出しされた、濱田金吾作曲によるカー・ブランドのCMソング。マスタリングの直前に、二名さんから「こんな曲が見つかったんだけど…」と相談され、「マスターにできそうな音源があるなら、是非追加しましょう!」と。サスガにオリジナル・マスターは見つからなかったものの、金吾さんの手持ち音源をミックスしてバランスを整え、無事に収録と相成ったものだ。

そもそも二名さんとフラリーの2人は、二名さんが復活ライヴを始めた当初から年に何度か共演を重ねていて、もう充分に気脈が通じている。またマックさんは、藤丸さんなどとのバンド編成ライヴで共演歴あり。少し前にも一緒に中国ツアーに行ってきたばかりだ。潤サンが二名さんライヴに出るのは初めてだけれど、コチラもやはり藤丸さんを介して同じステージに立ったりしている。そういう程良い関係性が、今の彼女にマッチした。

全体的には、アコースティック・セットならではの和やか且つアット・ホームなステージで、オーディエンスはみんなホンワカした気分でステージを見守っていたことだろう。だけど、パフォーマンスそのものは、リラックスの中にも一本スジが入っていて、微塵もダレるところがない。ユルいんだけど、何処か適度なテンションがある。そういう心地良い空気感に包まれていた。二名さんのキラキラした歌声も、こういうアコースティック・セットではすごく映えていて…。もしかして、激しいグルーヴや直球バラードを避けているライトメロウな選曲センスも、多少は寄与できていたなら、とても嬉しい。

こうした奇跡的パフォーマンスは、決して狙ってできるものではなく、リハーサルを積んで完璧にまとめ上げたからと言って、いつもそれが再現できるとも限らない。でもこの日のライヴは、そこまで作り込んだワケじゃないのに、いつの間にすべてが自然に噛み合って、胸のつかえがストンと腑に落ちたような、そんな気持ち良さを体験できた。仕事柄、多くのライヴに接している自分だけれど、こんな場面に出くわすコトはほとんどない。まさに、小さなミラクルに遭遇した一夜だった。

-- 1st set --
1. サマー・シュプール(フラリーパッド)
2. ココナツ・シャンプー
3. Icebox and Movie
4. トワイライト
5. プロポーズは聞かない
6. ムーンライト・ママ
7. いわし雲
-- 2nd set --
8. Flying Santa Claus(村田和人カヴァー)
9. Soldier Fish
10. オレンジ・バスケット
11. 堤防
12. 月曜日の夜明けまでは
13. Wonderland 夕闇 City
-- Encore --
14. 風の街角
15. カラパナ・ブラックサンド・ビーチ

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2025-12-24

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