nothing but the funk

ウヘッ コイツはカッコ良い その名前に偽りナシの、Nothing But The Funk。元を正せばJB、ジェームス・ブラウンなんだけど、気分はもっと今様で新しい。強いて言えばプリンス、なのかな。表向きは同じように聴こえても、そのバックグラウンドには、ソウルもロックもジャズもラテンも蠢いている。もちろんJBだって、バック・バンドを通じてそうした要素は大きいんだけど、Nothing But The Funk(以下NBTF)の場合はミュージシャンが主体となったインスト中心のバンドだから、それが強く前に出てくる。リーダーの統率力や専制じゃなく、メンバーたちのミュージシャンシップによって繋がっているから、自由度が高くて楽しいのだ。

肝心のメンバーは、日本を代表する名ドラマー:沼澤尚がUSにドラム留学している最中に、現地で親しくなったエディ・M(sax)、カール・ペラーゾ(perc)、レイモンド・マッキンリ ー(b)、ネイト・マーセロー(g)、スティーヴ・バクスター(trombone)と、帰国後スガシカオのバンド:Shikao & The Family Sugarで意気投合した森俊之(kyd)という日米のミュージシャン。US勢はかつて実際にプリンスの周辺にいたミュージシャンたちで、自分はシーラ・Eのバンドで知った面々が多い。

一方、沼澤尚はボビー・ウーマックやチャカ・カーンのバンドで凱旋帰国。当時は全く無名だったから、「あのドラムは日本人なの? 誰ダレ」と、マニアの間で話題騒然となった。その後 87〜88年頃にカール・ペラーゾ、キャット・グレイ (kyd) と13 CATSを結成。4枚のアルバムをリリースする。そのライヴではエディ・Mやレイモンド・マッキンリーも参加。そして13 CATSが発展的に消滅していく中で、ゼロ年代初頭から活動を開始したのが NBTF。それが今年結成25年にして、ようやく初アルバムをリリースしたワケだ。

これまでライヴ中心に活動してきただけに、初アルバムといってもギミックはまったくナシ。真正面からストレートなファンクを繰り出してくる。<FROZEN FUNK>ではスガシカオとのコラボが実現。オォ、Amazonsとしてお馴染みの大滝裕子、斉藤久美も参加しているでないの。個人的に特に気に入ってるのが、メロウ・ミディアムの<This Funk Gone Make U M>。弩級ファンク連発の裏で、こういう艶っぽいメロウネスを描き出せるところが、実力派の実力派たる所以なのだな。日本のリスナーから見たら、沼澤・森というトップ・ミュージシャンが参加してるけれど、誰かが突出しているのではなく、あくまでメンバー全員が一丸となってのファンク・マナー。メンバーがプレイを楽しんでるのが分かるから、そのパッションが熱いまま伝播してくる。もう今週発売なので、見逃す手はナイでしょう

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ナッシング・バット・ザ・ファンク
ナッシング・バット・ザ・ファンク
Pヴァイン・レコード
2026-01-21

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