blue desert

スウェーデンのKyd奏者アンドレアス・グリムスボが、
5年以上にわたってコツコツ進めていたプロジェクトの初アルバムで、
北欧産AORと米ウエストコースト ・サウンドの
                理想的ミクスチャーが聴ける。
リード・ヴォーカルには、23〜24年のTOTOツアーに参加した
スティーヴ・マッジオラに加え、
       トミー・ファンダーバークやクリフ・マグネスの名も。


筆者監修、今年最初の【Light Melllow Searches】on P-VINE からのリリースは、北欧スウェーデンのAOR/メロディック・ロック・シーンから登場してきたニュー・プロジェクト、ブルー・デザート。現在50歳代半ばという首謀者アンドリアス・グリムスボーが、18年頃から年1〜2曲のペースで着々とデジタル・リリースを続け、それがココへきて加速。曲数が揃ってきたところで、ようやくアルバム・リリースに漕ぎ着けたのだ。

「子供の頃、ラジオで初めて<Child’s Anthem>を聴いて、すっかり夢中になりました。(中略)それ以来、TOTOは私の永遠のインスピレーションの源になりました」

アンドリアスは、10歳頃からピアノとキーボードを弾くようになり、その後、L.A.のミュージシャンズ・インスティチュートへ入学。そこに関わる著名ミュージシャンとコネクションを築き、90年代以降は、プロ・ミュージシャンとしてツアーやスタジオ・ワークをこなすようになった。2017年にフランクフルトで、ギタリスト/ソングライターのブルース・ガイチと邂逅し、それを機にコラボレーションがスタート。およそ10年近い年月を費やして、このアルバムが完成した。それほど時間が掛かったのは、元々これはサイド・プロジェクトとして始まり、アルバム制作を考えていなかったため。プロジェクト名の “ブルー・デザート” は、御察しの通り、マーク・ジョーダンのAOR名盤『BLUE DESERT』(79年) から拝借している。

参加したのは、ブルースの奥様ジェイニー・クルーワーは当然ながら、フィーチャリング・ミュージシャンとしてマイケル・ランドウ、トミー・ファンダーバーク、クリフ・マグネス、マイケル・トンプソン、そして意外にもTOTOのサポート・メンバーだったスティーヴ・マッジオラの存在が際立って。彼とはTOTO加入前からの付き合いで、そのエネルギッシュなヴォーカルが大好きだそうだ。また収録曲には、リチャード・マークス『DAYS IN AVALON』(00年))からのカヴァー<Almost Everything>や、ブルースの2nd『APHASIA』でジェイソン・シェフが歌っていた<Letting Go>も。これは今回、トミー・ファンダーバークのヴォーカルをフィーチャーしている。

他にもジェイニーが提供してクリフ・マグネスが歌う美しいバラード<Again and Again>、ブルース&ジェイニー夫妻とジョセフ・ウィリアムスが共作して再びクリフが歌っている<Don’t Wanna Dream About It>も。また<What’s A Man>は、リチャード・マークスとジェイニーが共作したパワー・バラードで、マイケル・トンプソンのギターが見事。そして最後、サブスクには上がっていないインスト曲が、日本盤CDのボーナス・トラックとしてエピローグを飾っている。

最近のアンドリアスは、『Arrival – The Music of ABBA』というABBAのプロダクションで世界各地をツアー中だそうで、一部ABBAのオリジナル・ミュージシャンも参加しているらしい。そうした親しい友人や仲間たちが,、このアルバムの制作に協力してくれた、とのコト。ロック系AORファンなら、心して聴くべし。

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デイ・ワン【監修・解説:金澤寿和(Light Mellow)】
ブルー・デザート
Pヴァイン・レコード
2026-02-04

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