joni mitchell achieves 4

最近はもう、グラミー賞にもスッカリ興味を失っている自分。音楽業界に携わる者として、コレで良いとは思っていないけれど、自分のように現行USチャートとは無縁で、カタログ物や特定ジャンルに特化した活動をしていると、ほとんど何の悪影響もない、というのが実際。要は、いま音楽シーンで何が起きているのか、誰の、どんな音が支持を集めているのか、そういう動向さえチャンと掴んでいれば大丈夫。いつしかそう思うようになった。

だから今回のグラミーも、ジョニ・ミッチェル『ARCHIVES Volume 4 : The Asylum Years (1976 ~ 1980)』が最優秀ヒストリカル・アルバムを受賞して、思わずニンマリ。そしてスピーチでは、「この賞はおそらく『COURT AND SPARK』に対してのもの」と前置きし、「レコード会社は私とザ・セクションを組ませようとしました。でも彼らは、ジェイムス・テイラーやリンダ・ロンシュタットには良いバンドでしたが、私には合っていなかった」

そこで「君はジャズ・ミュージシャンと演るべきだよ」とアドヴァイスしたのが、他ならぬザ・セクシンのドラマー:ラス・カンケルだったとか。そこでジョニはジャズ・クラブに通い詰めてL.A.エクスプレスを発掘。そこから新たな未来が作られていった。

2020年から既に3組の集大成ボックスを出してきたジョニなのに、ココへ来てのグラミー受賞。つまり70年代後半の彼女の仕事は、それだけの偉業だったという証しだろう。このボックスも、後から出た『JONI'S JAZZ』も、自分はまだツマミ聴きしかできてないので、早くドップリと浸りたい。もちろんアルバム単体は持っているけど、コレで視点を変えて聴くと、また違った聴こえ方ができるんじゃないと思う。

ちなみに今回のグラミーでは、最優秀パッケージにブルース・スプリングスティーン『TRACKS II - The Lost Albums』、メイヴィス・ステイプルズが最優秀アメリカン・ルーツ・パフォーマンス/最優秀アメリカーナ・パフォーマンスの2部門、バディ・ガイも最優秀トラディショナル・ブルース・アルバムを獲得。プレゼンターにはキャロル・キングやシェールが登場した。しかも、若いアーティストは、ストレートにマイクでトランプ批判を繰り広げたけど、ジョニやキャロルは目立つところに "ICE OUT" のバッヂを付けて無言のアピール。ステキです。

そういや恒例のトリビュート・パフォーマンスも、大物の旅立ちが多すぎ、詰め込みすぎて魅力が乏しくなった。パネルに遺影が映る故人も、かなり絞り込まれてしまった印象で残念だった。

翻って日本も、今週末に衆議院選挙。そもそも自分は、支持政党なしの無党派層、基本スタンスはリベラル寄りながら、今の現実的選択は自民中心の連立政権だと思っている。ただし今の自民に単独過半数を与えるのはチョイとキケン。皆さんもよ〜く考えて、将来を見据えた一票を。雪国の人は大変だろうけど、どうか棄権だけはナシにして…。




ジョニズ・ジャズ - ジョニ・ミッチェル (特典なし)
ジョニ・ミッチェル
ワーナーミュージック・ジャパン
2025-09-24