kurumi

ご紹介が遅くなりました。RYUSENKEIのクニモンド瀧口が主宰するレーベル:CMT Recordsのオーディションで選ばれた北九州出身のシンガーソング・ライター、"来海 (くるみ)" のデビュー・アルバム。12月中旬のCDリリースで、その前後に音をいただき、早い段階で ながら聴きしたのだけど、もう一回ちゃんと聴いて…、と思っていたら、アッと言う間に1ヶ月以上が経過。でも<Kasabuta>の7インチ・シングルが1月末に出て、アナログLPが出るのは3月に入ってから、というコトなので、まぁイイっか…

もともと彼女は高校時代からSHAKYというバンドで活動していて、九州方面を中心に、マニアックな音楽好きから注目されていたとか。しかしバンドは突然の解散。それがCMTのオーディションに応募してくれて、そのデモがスバ抜けて良かったらしい。そこから約2年をかけ、コツコツと制作を続けてきたそう。クニモンド氏セレクトのコンピレーション『CITY MUSIC TOKYO』にも、何度か収録されている。

プロフィールにあったのは、「歌謡曲をベースに、エレクトロニックやジャズの要素を織り交ぜた楽曲を紡ぐシンガー・ソングライター」というコピー。歌謡曲ベースというと、少々誤解を招きそうだけど、自分はノラ・ジョーンズが世界的大ブレイクしたゼロ年代前半に、各地から続々登場してきたオトナの女性シンガーたちの中に、こういうタイプがいたなぁ〜、と思い出した。基本はゆったりしたアコースティック・サウンドで、ジャズとポップスの融合。そこにボサノヴァやフォーク、ソウル、R&Bのエッセンスをほどよくまぶす。日本だと昭和歌謡、それに重要な要素として細野晴臣〜テクノ由来のエレクトロニカな要素が入ってくる。昭和なメロディにアコギの響き、エキゾチックなフレイヴァにテクノ的音響…。ルーツに返るようでオルタナを感じさせるのは、細野さんやユキヒロさんが得意とするパターンだ。

アルバムを聴いて、自分がふと思い出したのはアン・サリー。でも、あの頃デビューしたその手の女性シンガーたちって、流行とは関係ない音楽を提示していたはずなのに、いつの間にかほとんどが きれいサッパリ消えてしまった。医師でもあるアン・サリーは、今も本業の合間をぬってマイペースで歌っているようだけれど。そもそも爆発的に売れるタイプの音楽じゃないが、細くても長〜く、ずーっと愛でていける音なんだが…。

個人的な気持ちを言えば、この来海にも、大きなヒットなどは望まない。でも忘れられない程度に適度なペースで、着々と活動を続けて欲しい。メジャー発信ではないから、当人とプロデューサー、スタッフの気持ち次第で、そういう息の長い活動は可能なはず。そうすれば、きっといつかハンバート・ハンバートみたいな事件にだって遭遇できます。

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Kurumi
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CMT Records
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