asia in asia

来日していたエイジア、大阪・横浜・東京でのビルボード・ライヴ計5日間10公演、好評のうちにハネたようですね。もっとも自分は完全スルーでしたが… というのも、エイジアは元々2つの側面を持ってデビューしたスーパー・グループだったから。今更言うまでもないコトだけど、彼らはジョン・ウェットン、スティーヴ・ハウ、ジェフ・ダウンズ、カール・パーマーというプログレ・シーンの歴戦の強者たちが結成したワケで、そちら方面の期待を背負っていたことがひとつ。もうしてもうひとつが、そうしたキャリアに関係なく、英国らしい重厚感のあるアリーナ・ロックを標榜して成功したこと。多分、今回のジャパン・ツアーに足を運んで、屈託なく「良かった〜」と言える方々は、後者のエイジア・ファンが多いんだろうな。

自分は元々、キング・クリムゾンなり、イエスなり、エマーソン・レイク&パーマーを聴き倒してからのエイジア。だから初めてのエイジアを聴いた時でさえ、それなりに複雑な思いを抱きつつ、今はこうなっちゃうよね〜と、ネガティヴは部分に封印をし、何処か気持ちを割り切ったうえでアルバムを楽しんだ。そして初の来日発表にも飛びついた。

ところがチケットをゲットした後、来日直前になって、一番観たかったウェットンが急に脱退しちゃて、グレッグ・レイクにスイッチ。レイクだったから、まぁ納得できたけど、帰国後、ただの助っ人に過ぎなかったレイクが離れ、ウェットン復帰。代わりに今度はハウ脱退というゴタゴタ続きで。でも自分が最初に感じた煮え切れない気持ちは、実はバンド内にもあったのだと知り、逆に腑に落ちた気がしたものだ。

なので、ダウンズ仕切りの新生エイジアには、ほとんど興味がなかった。でも06年になって、結成時4人によるオリジナル・エイジアが復活し、07年に来日。これは千載一遇のチャンスと、イソイソと観に行き、その後も同じラインアップで新作発表。やっぱり自分にとってのエイジアは、ヒット曲ありきではなく、このメンバーありきなのだと痛感した。

なので「すごく良かった」という感想をたくさん目にしても、「行っときゃ良かった!」という後悔はほとんどない。まして今回のツアーは、あの83年初来日の日本武道館公演【ASIA IN ASIA】の再現だったという。まぁ、イエスだって、全盛期のメンバーはハウ一人、それに後期参加のジェフが入って往年の再現をやっている。だけど再現する楽曲のスタイルの違いからくるモノなのか、そこからくる思い入れの深さの違いか、エイジアはあの往年のメンバー、もしくはそれに準じるラインアップでお願いしたかった、という気持ちが拭えない。全然違うメンバーで再現する意味、コレがどうも希薄に見えちゃうのだな。…というワケで、自分は素直にコレを聴き(観)ます。