michael franks_music in my head

大雪に見舞われた極寒のUS北東部から、マイケル・フランクスの近況が。地元の動物愛護団体やコミュニティ団体のボランティア活動をしながら、家族とゆったり暮らし、新しいプロジェクトに向けて曲を書いているらしい。昨年夏以来となるライヴの計画もあるそうで、ミニマムなトリオか、もしくはソロで弾き語りのギグを入れて、いつもと違うことにトライしてみようか、なんて考えているそうだ。「溢れ出る創造力に感謝」という下りが、如何にもインテリで穏やかな彼らしい。

そこで手に取ったのが、現時点での最新作『THE MUSIC IN MY HEAD』。2018年リリースだから、あれからもう8年が経つ。その時も前々作『TIME TOGETHER』から約7年ぶりのニュー・アルバムで、マイケルは73歳。…というコトは、もう80歳代なのだな、彼は。

基本的に、どのアルバムを取ったとしても、マイケルの独特の世界観は変わらない。この激動の時代、音楽シーンのようなところに居ながらにして変わらずにいることは、返って難しいと思うが、彼はもう50年近く、ほとんどブレずに過ごしてきた。まぁ、多少は時流を意識した時期もあったけれど、自分を見失うことはなく、あくまで自分流のスタンスを貫いてきた。

「流れに自分を任せるのはイイけれど、流されてしまってはイケない」
そう語ったのは往年のデイヴ・メイスンだったが、言ってるコトやってるコトは同じだな。

『THE MUSIC IN MY HEAD』では、ギル・ゴールドスタイン、ジミー・ハスリップ、マイケルのツアーのバンド・マスター:チャールズ・ブレンジグ、スコット・ペティート、そして本作リリース前に急逝したギタリスト:チャック・ローブがプロデュースを分担。参加ミュージシャンもデヴィッド・スピノザ /ホメロ・ルバンボ (g)、エリック・マリエンサル/ゲイリー・ミーク(sax)、オトマロ・ルイーズ(pf)、ヴェロニカ・ナン(cho)など、新旧ミュージシャンが入り乱れて参加。安定の中に、チョッとしたトライアルを忍ばせているのが彼らしかった。昨年のツアーも、ブレンジグがディレクションを担い、マーク・イーガンやダニー・コットリーブといった旧メセニー・グループ勢、リッチー・モラレス、それにいつものヴェロニカ・ナンと、やっぱり安心できる面々を揃えていた。

80歳代になっての初作品がカタチになるまでは、まだしばし時間が掛かると思うけれど、今は静かにその時を待っていたい。

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