
ロバート・パーマー、デュラン・デュランのジョン&アンディ・テイラー、元シックのトニー・トンプソンが組んだワン・ショット・プロジェクト、パワー・ステーションの85年作の40周年記念CD4枚組クラムシェル・ボックス仕様。国内プレスはなく、輸入盤国内仕様をオーダーするつもりが、うっかりポチるのを忘れていたら、発売前にもう予定数終了。輸入盤をオーダーできたが、初回入荷分枠には入れなかったみたいで、1ヶ月ほど入荷待ちとなってゲットが遅れた。部分的にはサブスクで先にチェックしたけど、メーカーの読みが甘いのか、リテールが悪いのかは、洋楽の限定盤は最近こんなのばっかりねェ…

さて、このボックスの内容は、disc-1にオリジナル・アルバムの最新リマスター、disc-2にシングル・エディットや各種リミックス音源、スタジオ・セッション時に録られていたインスト・ヴァージョン、ライヴ・エイド出演時のライヴ2曲、disc-3~4に85年フィラデルフィア公演の未発表ライヴ音源、というもの。
自分の一番の興味は、ロバート・パーマーが不参加となったツアーのライヴ。代役がマイケル・デ・バレスで、当時「スゲェ適材を引っ張ってきたな」と感心していたのに、実際それを確認できたのは、ライヴ・エイドの短いステージだけだった。デ・バレスといえば元シルバーヘッドだから、毒々しいグラム・ロックのイメージが強いけれど、自分にとってはレッド・ツェッペリンのレーベル:スワン・ソングからデビューしたディテクティヴのシンガー。ディテクティヴはZepp譲りのヘヴィ・ロックにファンク要素を持ち込んだ知る人ぞ知る隠れ名グループで、鍵盤は元イエスのトニー・ケイだったり、他にも元ステッペンウルフとか元シュガーローフのメンバーがいて、ホントに大好きだった。デ・バレスはそこで、少しカスレ気味の熱血ヴォーカルを披露。当時 “フォリナーに続くスーパー・グループ”と騒がれたこのバンドを堂々と牽引していた。グラム・ロック出身だから、T・レックスのカヴァーをヒットさせたパワー・ステーションの印象と被る一方で、フランスの貴族の血を引く名家出身(真偽不明)という刷り込みは、スーツでキメたダンディ・ロッカーというロバート・パーマーにもフィット。ヴォーカル・スタイル的には、スタイリッシュなパーマーと熱唱タイプのデ・バレスで大きく違うけれど、その存在感はジャストな感じがしていたな。
実際このライヴ音源を聴くと、まるで違和感ナシ。っていうか、こんアゲアゲなライヴ・パフォーマンスは、デ・バレスだからこそ、という気がする。アルバムは1枚だけ(96年に再結成盤があるが…)。しかもオリジナル・ヒット<Some Like It Hot>を除くと、<Get It On>と<Harvest For The World>(アイズレーBros)というカヴァーが重要レパートリー。なのでライヴでも、モータウン・ソング<Dancing In The Street>、ロバート・パーマーやロッド・スチュワートでお馴染みの<Some Guys Have All The Luck>、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド<White Light/White Heat>、もちろんそしてデュラン・デュラン<Communication/The Reflex><Hungry Like The Wolf>がセットリストに組み込まれている。サポート・メンバーとして、キーボード、サックス、パーカッションにコーラス2人と、バンド編成もシッカリしたモノ。とりわけアンディ・テイラーの破茶滅茶なプレイがサイコーで。それで自信を深めたか、彼はそのままデュランズを抜けてソロ活動を始めてしまうコトになった。
もちろんdisc-1のオリジナルのリマスターも強力。<Some Like It Hot>のイントロで有名なように、とにかく音圧高めの重低音が特徴的なアルバムだけれど、それが一層クッキリと浮かび上がるイメージ。そもそも自分は、デヴィッド・ボウイやマドンナで売れセンに走ったナイル・ロジャースよりも、ずっと硬派な職人肌を通したバーナード・エドワーズに惹かれてきた。シックに対しても、ディスコ・ヒットを連発した時期よりニューヨーク・ファンク色が濃くなった80年代の『TONGUE IN CHIC』『BELIEVER』の方が思い入れが強い。だからナイルがボウイやマドンナを当てた時は、「バーナードは何してるの?」と思っていた。だから余計にパワー・ステーションの成功にはグッと来たし、その後手掛けるロバート・パーマーにノナ・ヘンドリックス、ジョー・コッカーという人選にシビれた覚えがある(エア・サプライにはコケたが…
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こういう拡張版では、あまりリミックスの類いに惹かれるコトが少ない自分だけれど、本作のdisc-2はなかなか。しかも、"Raw Instrumental"と銘打たれた7曲が面白く。単なるカラオケではなくて、言わばベーシック・トラックのラフ・ミックス。ダビングや加工を重ねて仕上げた完成版の、ナマナマしいスタジオ初期ヴァージョンが楽しめる。周年記念で やたらとカサ増ししたエキスパンデッド版が跋扈している最近だけど、これだけ充実した4枚組は珍しいかも。迷ってる方は、是非 今からでも。オリジナル盤が好きだったら、きっと損はしませんゼ。
《Tower Records はココから》
《Tower Records はココから》
disc3-4のライヴ盤は、今年のRECORD STORE DAYでアナログ3枚組で単独発売。

《Tower Records はココから》
4/20(月)0:00よりオンライン発売開始
自分の一番の興味は、ロバート・パーマーが不参加となったツアーのライヴ。代役がマイケル・デ・バレスで、当時「スゲェ適材を引っ張ってきたな」と感心していたのに、実際それを確認できたのは、ライヴ・エイドの短いステージだけだった。デ・バレスといえば元シルバーヘッドだから、毒々しいグラム・ロックのイメージが強いけれど、自分にとってはレッド・ツェッペリンのレーベル:スワン・ソングからデビューしたディテクティヴのシンガー。ディテクティヴはZepp譲りのヘヴィ・ロックにファンク要素を持ち込んだ知る人ぞ知る隠れ名グループで、鍵盤は元イエスのトニー・ケイだったり、他にも元ステッペンウルフとか元シュガーローフのメンバーがいて、ホントに大好きだった。デ・バレスはそこで、少しカスレ気味の熱血ヴォーカルを披露。当時 “フォリナーに続くスーパー・グループ”と騒がれたこのバンドを堂々と牽引していた。グラム・ロック出身だから、T・レックスのカヴァーをヒットさせたパワー・ステーションの印象と被る一方で、フランスの貴族の血を引く名家出身(真偽不明)という刷り込みは、スーツでキメたダンディ・ロッカーというロバート・パーマーにもフィット。ヴォーカル・スタイル的には、スタイリッシュなパーマーと熱唱タイプのデ・バレスで大きく違うけれど、その存在感はジャストな感じがしていたな。
実際このライヴ音源を聴くと、まるで違和感ナシ。っていうか、こんアゲアゲなライヴ・パフォーマンスは、デ・バレスだからこそ、という気がする。アルバムは1枚だけ(96年に再結成盤があるが…)。しかもオリジナル・ヒット<Some Like It Hot>を除くと、<Get It On>と<Harvest For The World>(アイズレーBros)というカヴァーが重要レパートリー。なのでライヴでも、モータウン・ソング<Dancing In The Street>、ロバート・パーマーやロッド・スチュワートでお馴染みの<Some Guys Have All The Luck>、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド<White Light/White Heat>、もちろんそしてデュラン・デュラン<Communication/The Reflex><Hungry Like The Wolf>がセットリストに組み込まれている。サポート・メンバーとして、キーボード、サックス、パーカッションにコーラス2人と、バンド編成もシッカリしたモノ。とりわけアンディ・テイラーの破茶滅茶なプレイがサイコーで。それで自信を深めたか、彼はそのままデュランズを抜けてソロ活動を始めてしまうコトになった。
もちろんdisc-1のオリジナルのリマスターも強力。<Some Like It Hot>のイントロで有名なように、とにかく音圧高めの重低音が特徴的なアルバムだけれど、それが一層クッキリと浮かび上がるイメージ。そもそも自分は、デヴィッド・ボウイやマドンナで売れセンに走ったナイル・ロジャースよりも、ずっと硬派な職人肌を通したバーナード・エドワーズに惹かれてきた。シックに対しても、ディスコ・ヒットを連発した時期よりニューヨーク・ファンク色が濃くなった80年代の『TONGUE IN CHIC』『BELIEVER』の方が思い入れが強い。だからナイルがボウイやマドンナを当てた時は、「バーナードは何してるの?」と思っていた。だから余計にパワー・ステーションの成功にはグッと来たし、その後手掛けるロバート・パーマーにノナ・ヘンドリックス、ジョー・コッカーという人選にシビれた覚えがある(エア・サプライにはコケたが…
)こういう拡張版では、あまりリミックスの類いに惹かれるコトが少ない自分だけれど、本作のdisc-2はなかなか。しかも、"Raw Instrumental"と銘打たれた7曲が面白く。単なるカラオケではなくて、言わばベーシック・トラックのラフ・ミックス。ダビングや加工を重ねて仕上げた完成版の、ナマナマしいスタジオ初期ヴァージョンが楽しめる。周年記念で やたらとカサ増ししたエキスパンデッド版が跋扈している最近だけど、これだけ充実した4枚組は珍しいかも。迷ってる方は、是非 今からでも。オリジナル盤が好きだったら、きっと損はしませんゼ。
POWER STATION, THE
PARLOPHONE
2026-01-23
disc3-4のライヴ盤は、今年のRECORD STORE DAYでアナログ3枚組で単独発売。

4/20(月)0:00よりオンライン発売開始


































追加で出てこないか、またどっかに売れ残りがないか期待してるんですが、諦めて輸入盤にするか迷ってます。