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PMの再発CDが到着。発売元はオランダのマニアックな再発レーベル、Music On CD。自分はオリジナルのCDを持っているし、今じゃサブスクでも聴けるので、心待ちにしてた、ってほどじゃないんだけど、彼らはなかなか凝った音作りをしていたユニットで。だからリマスターでどうなるか、気になっていた。今は深夜なので、PCで小さく鳴らしているだけだから、あまりその差は分からない。でも88年録音で、当時特有のシャリシャリした音質だった記憶があるから、それは随分と落ち着いて、ナチュラル・バランスの音に仕上がっている気がする。ただクレジット周りが省略されてしまっているのが惜しい。

それよりも、聴いているうちに2〜3年前の残念な経験が甦ってきてしまった。

実を言うと、このPMのメジャーでの唯一作は、3年ほど前に海外の再発専門レーベルと結託して権利をクリアし、輸入盤国内仕様でのリイシューを目指して、あと一歩のところまで進んでいたのだ。ところがそこで、ワン・タイトルにつき●●●●枚プレスが最低条件と言ってきて、計画は頓挫。この時はPMを含めて10作ほどの復刻を目論み、他はすべて世界初CD化。以前は権利が行方不明で許諾申請さえできなかったアイテムも複数あって、コレは面白いコトになるかも、と、ワクワクしていた。このオランダ発の復刻でPMは日の目を見たが、他のネタは、きっと闇から闇、になるのだろうなぁ…

さてこのPMは、ギターのヴァーチュオーゾであるピーター・メイヤー、弟のジム・メイヤー(b)、ロジャー・グース(ds)から成る、ミズーリ州セントルイスで結成されたトリオ。その前身は、拙監修【Light Mellow Searches】で紙ジャケCDを出しているレフト・レーンで、パット・メセニーやECMレーベルに影響されたコンテンポラリー・ジャズ仕様のAORを聴かせた。そこから鍵盤が抜けて3人組になり、ニュー・ウェイヴや英国勢の洗礼を受けた音へ。分かりやすく言うと、Mr.ミスターやポリス、90125期のイエスあたりをもっとクールでインテリジェントにしたサウンド、だろうか。プロデュースがスティーリー・ダンでお馴染みのエリオット・シャイナー、Kydのサポートにジェイ・グレイドン・バンドで来日歴があるジェイ・オリヴァー、バック・コーラスに旧知のシェリル・クロウが参加している。ココから<Piece Of Paradise>がアダルト・コンテンポラリー・チャートで小ヒットした。

が、PMは、ほどなくしてレーベルのリストラに遭い、あっさりメジャー落ち。でもそこにシャイナーが救いの手を差し伸べ、メンバーはジミー・バフェットのバック・バンド:コーラル・リーファー・バンドに参加し、彼の逝去まで30年以上もの長期に渡ってサポートを続けた。ピーターがソロ・アルバムを作り続けたり、メンバーが別働ユニットで活動できたのも、米国では超大物のバフェットとの仕事があったから。でもこの機会に、PMがもっと知られるのが一番良いんだけどな。

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PM
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Music on CD
2026-03-27

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2018-03-28

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