robin trower live 50th

70年代のクラシック・ロック・ファンには相応の人気があるギタリスト、ロビン・トロワー。当時はロリー・ギャラガーあたりと比べられつつ、そのプレイ・スタイルから、“ジミ・ヘンドリックスの再来”なんて呼び名も。でも逝去後も人気が衰えないロリーに対し、トロワーはスッカリ知る人ぞ知る存在になっちゃった。でも見た目は完全にお爺ちゃん化しながら、今も現役バリバリ。このところは、初期作品の50周年拡張盤化を順次進めていて、それが遂にトロワー人気が沸点に達した76年発表の名ライヴ『ROBIN TROWER LIVE!』にリーチした、というワケ。

この拡張版の特徴は、オリジナル・マルチトラック・テープから新たにコンサート全編をミックスしていること。これまでは、音源である75年のストックホルム公演から抜粋された7曲しか収録されていなかった。それが今回は未発表5曲を追加し、曲順もセットリスト通りに戻してのコンプリート仕様。オマケにディスク2には、オリジナルの75年ミックスを7曲を収録という、2度美味しい内容になっている。

この時期のトロワーは、元ストーン・ザ・クロウズのジェームス・デュワー(b,v)、元スライ&ザ・ファミリー・ストーンのビル・ローダン(ds)とのトリオ編成で、爆裂的ケミストリーを放っていた。基本、ヘヴィーなブルース・ロックではあるけれど、3人でも音が分厚くて、そのスピード感がすごい。トロワーのギターの表情豊かさに加え、リズム隊が実直にグイグイ、グイグイと押してくる。しかもジェームス・デュワーのヴォーカルがすごく良くて。華はないケド、歌心があるというか。声質がポール・ロジャースに似ていて、スロウ系の重めの曲を演ると、ジミヘン調がフリーみたいになる。トロワーも彼をヴォーカルに専念させようとしたか、この後に、元スライ&ザ・ファミリー・ストーンのベース:ラスティ・アレンが加入するんだよな。

少し前にスティーヴ・ルカサーが、トロワーが最初に人気を得るキッカケになった2ndアルバム・タイトル曲<Bridge Of Sighs>をソロ・ライヴやTOTOでよくプレイしていたが、その原曲ももちろんエキスパンデッドで収録。最近のロック・バンドのライヴって、いろいろ仕掛けを施してエンタメ化しているけれど、70年代のロック・コンサートって、何はともあれ生演奏メインだった。そういう根性入ったライヴ・ステージを、久しく見ていない気がするなぁ。

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