ringo_long road

リンゴ・スターのカントリー・アルバム第2弾。キャリア的に見れば、ビートルズ解散直後の最初の2枚のソロ『SENTIMENTAL JOURNEY』『BEAUCOUPS OF BLUES』がカントリーだから、通算4作目になるのはご存知の通り。しかし77年の6作目が『RINGO THE 4TH』とタイトリングされているように、最初の2枚はカウントされていない。これはつまり、趣味のアルバム、という意味だろう。しかし55年ぶりのカントリー・アルバムとなった前作『LOOK UP』が、何と70年代半ばの『RINGO』『GOODNIGHT VIENNA』以降で初のビルボード・アルバム・チャート、トップ10入り(最高7位)。更にカントリー・アルバム・チャートやアメリカーナ・フォーク・アルバム・チャートでも好セールスを記録した。それこそ英国のカントリー・チャートでは初のナンバー1を獲得したそう。それを受けての第2弾である。


ちょと振り返ると、『LOOK UP』までの数年間、リンゴは立て続けに数枚のEPを出していて。そこではスティーヴ・ルカサーやジョセフ・ウィリアムスといったTOTO勢、リチャード・ペイジらとのコラボを展開していたので、思わずユルめのAORアルバムでも作ってくれないかな?、なんて淡い期待を抱いていたのだが、そこを通過してカントリーに行ってしまい… 確か前作・今作と2作連続でプロデュースを手掛けているTボーン・バーネットとの再会から発展しての、降って湧いたようなカントリー・プロジェクトだったハズだが、それだけタイミングが良かったんだろう。

近年の米国ポップ・シーンを見ていると、白人シーンはロック勢が弱くなって、その分カントリー系のシンガーや南部のバンドが幅を利かせている。こういう傾向って、政治や社会が保守的になっている時に表れやすいのだ。米国政治がトランプを軸に回るようになった頃から、そういう風潮が強くなった。かつてなかったリンゴの成功は、本人の社会的スタンスとは関係のないところで、そうした時代の空気にリンクしていると感じる。

収録曲10曲中6曲はT・ボーン・バーネットの提供。共作者にはジョー・ヘンリーの名前もある。そしてリンゴ自身が仲間と3曲書き、残り1曲が大御所カール・パーキンスのカヴァー。リンゴらしく気負いは皆無で、ほのぼのマイペースでリラックスして歌っている。そういうキャラそのもので売ってきたヒトだから、近年の、商売っ気抜きに思いついたらEP作って、オール・スターズでツアーして、ってサイクルがハマっていた。前作もミニ・アルバムを作るつもりが、T・ボーンがたくさん曲を持ってきたのでフル・アルバムにしたそうだから、リリース・プランなんてない。でもそのユルさがリンゴなのだ。

正直、個人的に聴くのはポップ・カントリー止まり。そこから先の真っ当なカントリーにはまったく積極的じゃない。けれどリンゴのほのぼの感には、妙に馴染んでしまう自分がいる。ゲストにはシェリル・クロウの名も。それにしても、このタイトルでこの紫のフリフリ・シャツって、やっぱりソコと連動してるんだろうなぁ…。

《amazon》
ロング・ロング・ロード (SHM-CD)
リンゴ・スター
Universal Music
2026-04-24

《Tower Records はココから》

《amazon》
Long Long Road
Ringo Starr
UMC
2026-04-24

《Tower Records はココから》

《amazon》
ルック・アップ (SHM-CD) - リンゴ・スター
リンゴ・スター
Universal Music
2025-01-10

《Tower Records はココから》