

若干間が空きましたが、再び定例レコード・イベント【CITY POP on VINYL 2026】でのリイシュー・アイテムから、筆者が解説を寄せた やまがたすみこ『フライング』『エメラルド・シャワー』の2作をピックアップ。元々、純情可憐な女子高生カレッジ・フォーク・シンガーとしてデビューし、フォーク界のマスコットとして持て囃された彼女も、ハタチを前にして徐々にイメージ・チェンジ。6作目『サマーシェイド』では、オトナへの階段を上がっていく自然体の自己表現で、初夏のように爽やかな好盤を完成させた。それに続いて、故・大滝詠一のステージ構成・演出による20歳のバースデー・コンサートをライヴ・アルバム化(バックはムーンライダーズ)。かくして、すみこ嬢のポップ・エラが本格化し、『フライング』『エメラルド・シャワー』が産み落とされた。
『フライング』が77年発表の7作目で、プロデュースに松本隆、アレンジに鈴木茂、そしてバックにはティン・パン・アレー・ファミリー揃い踏み。シンガー・ソングライターとして人気を伸ばしてきた彼女が、曲作りから離れてシンガーに徹した一枚で、自身の楽曲は1曲に止まる。本人はその状況をポジティヴに捉え、「どんな歌を歌えるのか楽しみ」だったそう。松本も曲作りの前に本人と会い、そこから官女が発した自然体のコトバを詞に散りばめていった。作曲は鈴木茂はもちろん、細野晴臣、佐藤博、伊藤銀次、佐藤健というなかなかの布陣。
同時に、アレンジを担った鈴木茂にとってもマイルストーン的作品に。CTIやブルーノートのクロスオーヴァー・サウンドに魅せられ、2ndソロ『LAGOON』でソフト&メロウ・スタイルに挑戦。テンション・コードのヴォイシングに新たな可能性を見いだした直後のアレンジ・ワークが本作だった。松本から「アレンジャーになるなら弦も自分で」と宿題を出され、相当勉強したらしい。コーラス陣にはブレッド&バターの名もあって、なるほど、シティポップの人気盤となっているのは当然だと思う。
これに続いた『エメラルド・シャワー』は、実質的なラスト・アルバム。最近では『フライング』を凌ぐ人気ぶりで、若いシティポップ・ファンには「コチラの方が好み」というヒトも少なくないとか。プロデュースは、当時コロムビアのハウス・ディレクターだった大江田信(元・林亭/Hi-Fi Records店主)とジムロックこと惣領泰則の2人で、音楽面のキーパーソンはアレンジを担当した惣領だった。
楽曲提供は、惣領自身のほか、来生たかお・えつこ姉弟、梅垣達志、前作から引き続きの佐藤健。すみこ嬢も〈フォー・エヴァー〉を書き下ろしている。村井邦彦・山上路夫の黄金コンビによる〈雨上がりのサンバ〉は、森山良子が歌った和製ボッサの名曲カヴァー。個人的には、クリスマスの定番メロディをあしらった〈ほろ酔いイヴ〉のアイディア、字ハモにトライした〈あの日のように微笑んで〉と、やはり惣領の楽曲に惹かれる。表情豊かなヴォーカルにシンガーとしての成長が感じられ、それが都会的洗練と無理なくマッチしているのが、このアルバムの特徴だ。
この頃、惣領のブレーンでもあった井上鑑と親しくなり、そのまま家庭へ。彼女が表舞台に立つ機会がなくなった分、井上がキーボード奏者/アレンジャー/プロデューサーとして大活躍。近年は時々ご主人と一緒にステージに立ったりしており、CMソング集なども出ている。透明感のある清廉な歌声は、今も健在だ。
《amazon》
《Tower Recordsはココから》
《amazon》
《Tower Recordsはココから》
同時に、アレンジを担った鈴木茂にとってもマイルストーン的作品に。CTIやブルーノートのクロスオーヴァー・サウンドに魅せられ、2ndソロ『LAGOON』でソフト&メロウ・スタイルに挑戦。テンション・コードのヴォイシングに新たな可能性を見いだした直後のアレンジ・ワークが本作だった。松本から「アレンジャーになるなら弦も自分で」と宿題を出され、相当勉強したらしい。コーラス陣にはブレッド&バターの名もあって、なるほど、シティポップの人気盤となっているのは当然だと思う。
これに続いた『エメラルド・シャワー』は、実質的なラスト・アルバム。最近では『フライング』を凌ぐ人気ぶりで、若いシティポップ・ファンには「コチラの方が好み」というヒトも少なくないとか。プロデュースは、当時コロムビアのハウス・ディレクターだった大江田信(元・林亭/Hi-Fi Records店主)とジムロックこと惣領泰則の2人で、音楽面のキーパーソンはアレンジを担当した惣領だった。
楽曲提供は、惣領自身のほか、来生たかお・えつこ姉弟、梅垣達志、前作から引き続きの佐藤健。すみこ嬢も〈フォー・エヴァー〉を書き下ろしている。村井邦彦・山上路夫の黄金コンビによる〈雨上がりのサンバ〉は、森山良子が歌った和製ボッサの名曲カヴァー。個人的には、クリスマスの定番メロディをあしらった〈ほろ酔いイヴ〉のアイディア、字ハモにトライした〈あの日のように微笑んで〉と、やはり惣領の楽曲に惹かれる。表情豊かなヴォーカルにシンガーとしての成長が感じられ、それが都会的洗練と無理なくマッチしているのが、このアルバムの特徴だ。
この頃、惣領のブレーンでもあった井上鑑と親しくなり、そのまま家庭へ。彼女が表舞台に立つ機会がなくなった分、井上がキーボード奏者/アレンジャー/プロデューサーとして大活躍。近年は時々ご主人と一緒にステージに立ったりしており、CMソング集なども出ている。透明感のある清廉な歌声は、今も健在だ。
《amazon》
《amazon》
![FLYING (Clear Sky Blue Vinyl) - やまがたすみこ [Analog]](https://m.media-amazon.com/images/I/41ILFM1I9+L._SL160_.jpg)
![エメラルド・シャワー (Clear Green Vinyl) - やまがたすみこ [Analog]](https://m.media-amazon.com/images/I/41fYhgj0fwL._SL160_.jpg)




































