hiyajyo 2_lp

ご紹介が遅くなりました…。先月のCITY POP on VINYLでアナログ化された中で、仕事抜きで一番嬉しかったのがコレ、比屋定篤子の2作目『ささやかれた夢の話』。99年にリリースされた名盤で、メチャメチャよく聴いた一枚。これまでに<まわれ まわれ>とか<メビウス>とかが7インチ・シングルに切られてきたけど、アルバムは初めて。ただそのままのCDサイズではLP1枚に収まらず、ちょいと曲数を減らしたり、収録曲の尺を短くするなど、若干手を加えた "Vinyl Edition" でのリリース。まぁ、このご時世、アナログ盤はずいぶん高価になってしまったから、2枚組にはしたくなかったのだろうな。イイ判断だと思いますわ。

さすがに最近はアルバム通して聴く機会はほとんどなくなっていたけれど、久々にLPで聴くと、やっぱり高揚。編集したことによって、若干の違和感を感じたりするけど、それはあくまで慣れの問題だろう。自分的には、アレッと思えるのは、オリジナル盤をよく聴き込んでいたという証拠。近頃はスピーカーと対峙するようにアルバムを聴くなんてほぼ皆無だから、こういうの、なかなか気づかないのヨ。ちなみに3曲カットで、リエディットが2曲、もう1曲がアルバム・ヴァージョンをシングル・ヴァージョンに差し替え。当然アルバムの曲順も変わっている。

当時は月刊音専誌でニュース・ソースを書かせもらっていたので、比屋定さんはデビュー・アルバム後に出たマキシ・シングルあたりから聴き始めた記憶がある。で、このアルバムでスッカリやられて。ブラジル音楽にはあまり詳しくないけど、シティポップとブラジル・テイストと、彼女の出身である沖縄の香りもそこはかとなく漂ってきて、そのバランスが素晴らしく美味しかった。実質的には、作曲担当の小林治郎クンとフロントに立つ比屋定さんというユニットだけれど、ナチュラルなメロディと気取りのない表現力の組み合わせが、マジでミラクル。70年代中盤頃を思わせるノルタルジックな空気があるが、実際その時期だったら、こんなオーガニックなハイブリッド・サウンドは創れない。ベーシックのレコーディングはアナログ16chで、2chマスターもアナログだそうだから、ハナからアナログ盤向きの音だけれど、やっぱりそれ相応のポップス史を通過した上に構築〜成立しているサウンドなんだな。

アナログ再発されてから、治郎クンがSNSに1曲づつ楽曲解説をアップしていて、やっぱり!と思ったり、そーだったんだ!という気づきがあったりで、コチラも面白いコトこの上なし。興味のある方は、是非レコードを聴きながら読んでみて下さいませ。

《amazon》

《Tower Recordsはココから》

《amazon》
ささやかれた夢の話 - 比屋定篤子
比屋定篤子
ソニー・ミュージックレーベルズ
2022-11-23

《Tower Recordsはココから》