kiss_destroys anaheim 76

いくらブートの世界で名盤と称えられ、そのオフィシャル・リリースだと謳われたところで、今更キッスの往年のライヴなんてねぇ…、と思いつつ、サブスクで聴いてビックリ 失礼シマシタ 速攻でポチリました。多くのライヴ・アルバムを出してきているキッスだけれど、自分の知る限り、コレが最高峰かも。時代的には『ALIVE II』とほぼ同時期。けれど、アチコチの音源からベスト・テイクを集めている『ALIVE II』に比べ、これは76年8月20日のアナハイム・スタジアム公演の一発録り。当然のこと演奏が荒っぽかったり、ミスがあったり、音が歪んだり、みたいな箇所がある。でもそれを引っ括めた上で、上昇機運に乗ったバンドの凄まじい勢い、オーディエンスの凄まじい反応が瞬間パッケージされていて、臨場感がハンパない。こういう空気感って、編集モノのライヴ・アルバムじゃ、なかなか捻出できないんだよな。

注目されるキッカケになった最初のライヴ盤『ALIVE!』(75年)も、寄せ集め感の少ない良くできたライヴ盤だった。けれどバンド自体がまだ若く荒削りで、スケール感も小さい。対してこの76年夏のツアーは、ステージ・セットが飛躍的にデカくなったタイミングで、約50のアリーナ公演の中に、初めて5か所のスタジアムが組み込まれた。そのひとつがこのアナハイム。メンバーのアドレナリンも、最高潮に達していたのは間違いない。

セットリストは、いわゆる『DESTROYER』ツアーで、初来日はその翌年。当時の日本公演の模様に最も近いオフィシャル・ライヴといってイイだろう。高校生だった自分も武道館に駆けつけたが、隣の酔っ払いヤンキー兄ちゃんのお陰で、ライヴはまったく楽しめず、苦い思い出になってしまった。あの時のトラウマが、50年経ってチョットは洗い流せた、というか、彼らはこんな熱演をしていたんだな、というのがよく分かった。残念ながら『ALIVE II』には、そこまでのポテンシャルはなかったよ。

KISSと聞いて、ちょっと心に疼くモノがある人は、すべからくこれをお聴きなされ。



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Destroys Anaheim 76 [Analog]
Kiss
UMC - Mercury
2026-08-21

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