carpenters_now then

書きモノの関係で、超久々にカーペンターズ。しかも頂点を極めたこの「NOW & THEN』(73年)から、徐々に下降線を辿り、カレン・カーペンターの急死(83年)を経て、最後のオリジナル・アルバムとなった未発表曲集『LOVELINES』(89年)までを、順に聴き込んでいる。ブログならともかく、自分がカーペンターズについて表立ったところで書くことになろうとは、自分でもちょっと意外なのだけれど、今だから書けるコトも多々ありで…。

自分の年代だと、まさにこの『NOW & THEN』から洋楽に入りました、っていう音楽ファンが少なくないお年頃で。<Yesterday Once More>なんてホント名曲で、洋楽好きになる直前の自分がラジオの深夜放送にハマっていた時によく流れていた。だけどその直後からビートルズに夢中になり、そこからいきなりハード・ロックやプログレに進んだ筆者には、カーペンターズは品の良いイイとこの坊ちゃん・嬢ちゃんが聴く、品行方正な文部省推薦ポップスにしか思えなくて、言わば仮想敵のような存在になっていた。ビートルズのカヴァーに対しても、当時は “腑抜けにしやがって!”という印象。だからカレンの急死は、驚きはしたけど喪失感などなかった。カーペンターズを普通に聴くようになったのは、それこそ80年代も後半になってから。70年代終盤の迷走期には、いろいろAOR系の楽曲も歌っていたのだと知り、見方が変わったのだ。

今になって冷静に振り返れば、70年代前半の、ソフト・サウンディングがウケた時代のシンボル的存在だったのが分かる。ベトナム反戦や敗戦の傷跡も関係なく、平和でホノボノした中流家庭の象徴。言わば、ロックやディスコのように反体制的かつメッセージ性を帯びた音楽、あるいはその反動としての享楽的文化の対極。でもそういう理想主義的な音楽が必要とされた時代でもあった。

翻ってネット社会の今は、真実もデマも善意も悪意も綯い交ぜになって、あらゆるレヴェル、すべてのステージで人間社会の分断が進む。ヒトはいつだって自分本位の生き物だけれど、最近は多くの人たちがやたらと排他的で攻撃的、そして同調ばかり求めてくる。寛容なんてない。メタルもプログレも聴くけど、カーペンターズだって大好き、自分はそういう人と仲良くしたいな。

さて、果たして自分が何を書いてるかは、情報解禁までしばしお待ちを。

《amazon》
ナウ・アンド・ゼン(SHM-CD) - カーペンターズ
カーペンターズ
Universal Music
2012-09-19

《Tower Records はここから》

《amazon》


《Tower Recordsはココから》