
8月29日に『THE GREATEST ROCK FUKUOKA』(通称・フクロック)にヘッドライナーとして出演、9月1日に東京での単独公演を行なったジャーニー。その公演内容がSNSを中心に大論争を呼び、海外にも飛び火する状況になっている。冷静に見れば、バンドの内情をよく知らない薄口ファンが勝手に勘違いし、騒ぎを巻き起こしたに過ぎないが、ジャーニー側からの発信はなく、少々腑に落ちないトコロも。驚くことに、それが海外メディアに飛び火したり、そこから派生して“産業ロック是非論争”にまで発展しているようで、モヤモヤした心持ちが続いてる。
コトの発端は、フクロックに出演したジャーニーが、スティーヴ・ペリーによく似たシンガー:ヒューゴ・ヴァレンティをサプライズ・ゲストとして出演させ、代表曲のひとつ<Faithfully>を歌わせたこと。一応ジョナサン・ケインがヒューゴを紹介してステージに呼び込んだらしいが、勝手にヒューゴをスティーヴ・ペリーと思い込んだファンが多かったようで、オーディエンス騒然。この様子は瞬時にSNSでバズった。当然「あれはヒューゴ」と打ち消すクールなリプも多かったが、奇跡だ、感動した、と暴走するファンが多かった。そしてヒューゴは東京公演にも登場し、2曲を熱唱。福岡での騒動を知らぬファンの一部は、ココでも「スティーヴ・ペリー奇跡の復帰」と、騒ぎを大きくした。一方、ひと足先にクールダウンしたファンは、ガッカリした、裏切られた!なんて…。でもそれ、ちょっと違うんですけど 
このところのジャーニーは、10年くらい、とにかくゴタゴタ続き。新しいところでは、唯一の結成メンバーであるニール・ショーン、全盛期の立役者ジョナサン・ケインの間で財政トラブル的な訴訟が発生しており、Final Frontier と謳われたこのツアー後には、ジョナサン脱退が決定しているらしい。またこのツアーが始まる前には、シンガーのアーネル・ピネダが過密スケジュールや私生活のトラブルを理由に脱退を表明。ところが契約上の縛りから、ツアー終了までは離脱できず、彼も今ツアーが最後、と言われている。しかもアーネルは喉を痛めており、それまでのようにワン・ステージを歌い切るのは不可能とされ、歌えるドラマーのディーン・カストロノヴォ、普段はほとんど歌わないジョナサンや、サポート・キーボード奏者ジェイソン・ダーラトカがアーネルをサポートする、とされていた。
まぁ、ココまでは良い、というか、仕方がない。そもそも、裁判で戦っている者同士、よく一緒にバンド活動ができるな?という、日本人が抱きがちな誤解もある。日本で裁判というと、当事者同士では解決不可能な事案を持ち込む最後の砦、というイメージ。ところが訴訟社会の米国では、大きなトラブルに発展するのを避けるため、初期段階から専門家を立てて争うのが常識だ。だから当人同士に大きなダメージはなく、裁判に対するイメージが国ごとに異なる。アーネルの状況を知っているのも、そこそこ熱心なファンだけだろう。かくいう自分も今ツアーには足を運んでいないが、一応業界人のハシクレなので、そのくらいの状況は掴んでいる。今のスティーヴ・ペリーが白髪で往年とは見た目が変わっているのも知っているし、年初め頃だったが、ジャーニー復帰はあり得ないとコメントしていたのも目にした。夢はないけど、それが現実である。
でも、単なる懐メロ・ムードでジャーニーを観に行ったムキには、そうした情報は届いていない。ファンとしては、潜在的に「一番イイ時期を観たい」という気持ちがあるから、パッと見と歌い方が当時のペリーに酷似しているヒューゴの登場に、彼の復帰の夢を重ねてしまったワケだ。ファンなら貴方も少しは予習しとけば?、なんて気持ちもなくはないが、勝手に盛り上がって感動の涙を流してしまったファンには、もうお気の毒と言うしかない。ちなみにヒューゴ・ヴァレンティは、元々ジャーニーのトリビュート・バンドで長年歌ってきた人で、自分のソロ・アルバムも出している実力派。ペリーの影響下にいるのは当然で、ただの物真似ヤロウではない。実際ジャーニーのオーディションにも参加したことがあるそうで、「ペリーに似過ぎている」と却下されたとか。その時に正式加入したのが、スティーヴ・オージェリーだった。
そこまでのインプットがあれば、いつも何曲か歌うディーンはもちろん、ジョナサンやジェイソンまでがリード・ヴォーカルを取ったのは、アーネルを休ませるためだったのは明白となる。アーネルは結構声が出ていたと聞くけれど、ツアーが長く続くのを考えれば、安全策を講じるのは当然だろう。ただ問題なのは、そこにヒューゴを帯同させる必要があったのか?、というコト。普通に考えれば、独立シンガー並に歌えるディーンのヴォーカル曲を増やせば済むことだ。なのにわざわざヒューゴを連れてきたのは何故なのか?
米国の某情報誌はコレを「レジェンド・バンドの迷走」「看過できないレヴェル」と報道した。でもそれはない。この情報誌の記者は、日本の薄口ファンと同レヴェルの情報力しか持ち合わせていないと断言する。早い話、日本のSNSでバズっていたのを拾って、面白おかしく取り上げただけだろう。
じゃあそのワケは? そこが謎だ。たまたまメンバーの誰かとやりとりがあって、そういう話になったのか? それともトリビュート・バンドへの一種のご褒美? ちょっと深読みして一番ありそうなのが、ニールが観測気球を上げたのでは?、という憶測。ジョナサンが脱けた場合、彼の許可がないとジャーニーの名前が使えなくなるらしいが、看板はともかく、今後ヒューゴを起用してジャーニーの曲を歌わせるのはアリか?、その可能性を探った気がする。何せ、ソロ活動の一環として、オリジナル・キーボード/シンガーのグレッグ・ローリーを呼び、“Journey Through TIme” という初期の楽曲をプレイするプロジェクトを立ち上げたことのあるニールだ。その後の自分の身の振り方を模索つつ、ヒューゴを試した可能性がある。日頃のトリビュートへの感謝なら、ヒューゴの地元やバンドの拠点があるサンフランシスコでやるべきで、わざわざ日本に連れてきた点に、何か意図的なモノを感じてしまう。
さぁ、果たしてこのレジェンド・バンドは、何処へ向かうのだろう。有明アリーナはほぼ満員だったらしいが、個人的には、もう新作を作れないような低いモチベーションでダラダラと集金ツアーを続けるのはヤメて
、と思っちゃうんだけどね。
《amazon》
《Tower Records はここから》
《Tower Recordsはココから》
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このところのジャーニーは、10年くらい、とにかくゴタゴタ続き。新しいところでは、唯一の結成メンバーであるニール・ショーン、全盛期の立役者ジョナサン・ケインの間で財政トラブル的な訴訟が発生しており、Final Frontier と謳われたこのツアー後には、ジョナサン脱退が決定しているらしい。またこのツアーが始まる前には、シンガーのアーネル・ピネダが過密スケジュールや私生活のトラブルを理由に脱退を表明。ところが契約上の縛りから、ツアー終了までは離脱できず、彼も今ツアーが最後、と言われている。しかもアーネルは喉を痛めており、それまでのようにワン・ステージを歌い切るのは不可能とされ、歌えるドラマーのディーン・カストロノヴォ、普段はほとんど歌わないジョナサンや、サポート・キーボード奏者ジェイソン・ダーラトカがアーネルをサポートする、とされていた。
まぁ、ココまでは良い、というか、仕方がない。そもそも、裁判で戦っている者同士、よく一緒にバンド活動ができるな?という、日本人が抱きがちな誤解もある。日本で裁判というと、当事者同士では解決不可能な事案を持ち込む最後の砦、というイメージ。ところが訴訟社会の米国では、大きなトラブルに発展するのを避けるため、初期段階から専門家を立てて争うのが常識だ。だから当人同士に大きなダメージはなく、裁判に対するイメージが国ごとに異なる。アーネルの状況を知っているのも、そこそこ熱心なファンだけだろう。かくいう自分も今ツアーには足を運んでいないが、一応業界人のハシクレなので、そのくらいの状況は掴んでいる。今のスティーヴ・ペリーが白髪で往年とは見た目が変わっているのも知っているし、年初め頃だったが、ジャーニー復帰はあり得ないとコメントしていたのも目にした。夢はないけど、それが現実である。
でも、単なる懐メロ・ムードでジャーニーを観に行ったムキには、そうした情報は届いていない。ファンとしては、潜在的に「一番イイ時期を観たい」という気持ちがあるから、パッと見と歌い方が当時のペリーに酷似しているヒューゴの登場に、彼の復帰の夢を重ねてしまったワケだ。ファンなら貴方も少しは予習しとけば?、なんて気持ちもなくはないが、勝手に盛り上がって感動の涙を流してしまったファンには、もうお気の毒と言うしかない。ちなみにヒューゴ・ヴァレンティは、元々ジャーニーのトリビュート・バンドで長年歌ってきた人で、自分のソロ・アルバムも出している実力派。ペリーの影響下にいるのは当然で、ただの物真似ヤロウではない。実際ジャーニーのオーディションにも参加したことがあるそうで、「ペリーに似過ぎている」と却下されたとか。その時に正式加入したのが、スティーヴ・オージェリーだった。
そこまでのインプットがあれば、いつも何曲か歌うディーンはもちろん、ジョナサンやジェイソンまでがリード・ヴォーカルを取ったのは、アーネルを休ませるためだったのは明白となる。アーネルは結構声が出ていたと聞くけれど、ツアーが長く続くのを考えれば、安全策を講じるのは当然だろう。ただ問題なのは、そこにヒューゴを帯同させる必要があったのか?、というコト。普通に考えれば、独立シンガー並に歌えるディーンのヴォーカル曲を増やせば済むことだ。なのにわざわざヒューゴを連れてきたのは何故なのか?
米国の某情報誌はコレを「レジェンド・バンドの迷走」「看過できないレヴェル」と報道した。でもそれはない。この情報誌の記者は、日本の薄口ファンと同レヴェルの情報力しか持ち合わせていないと断言する。早い話、日本のSNSでバズっていたのを拾って、面白おかしく取り上げただけだろう。
じゃあそのワケは? そこが謎だ。たまたまメンバーの誰かとやりとりがあって、そういう話になったのか? それともトリビュート・バンドへの一種のご褒美? ちょっと深読みして一番ありそうなのが、ニールが観測気球を上げたのでは?、という憶測。ジョナサンが脱けた場合、彼の許可がないとジャーニーの名前が使えなくなるらしいが、看板はともかく、今後ヒューゴを起用してジャーニーの曲を歌わせるのはアリか?、その可能性を探った気がする。何せ、ソロ活動の一環として、オリジナル・キーボード/シンガーのグレッグ・ローリーを呼び、“Journey Through TIme” という初期の楽曲をプレイするプロジェクトを立ち上げたことのあるニールだ。その後の自分の身の振り方を模索つつ、ヒューゴを試した可能性がある。日頃のトリビュートへの感謝なら、ヒューゴの地元やバンドの拠点があるサンフランシスコでやるべきで、わざわざ日本に連れてきた点に、何か意図的なモノを感じてしまう。
さぁ、果たしてこのレジェンド・バンドは、何処へ向かうのだろう。有明アリーナはほぼ満員だったらしいが、個人的には、もう新作を作れないような低いモチベーションでダラダラと集金ツアーを続けるのはヤメて
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ニール・ショーン;ジョナサン・ケイン;アーネル・ピネダ;ディーン・カストロノヴォ;マルコ・メンドーサ;ナラダ・マイケル・ウォルデン;ジェイソン・ダーラトカ
ワードレコーズ
2022-12-09
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ニール・ショーン;グレッグ・ローリー;マルコ・メンドーサ;ディーン・カストロノヴォ;ジョン・ヴァーン
ワードレコーズ
2023-05-26
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この違いは何なんでしょう?日本と違い、ボーカリストといえどもバンドのパートの一つという意識なのでしょうか?
80年代中期以降のCHICAGOが洋楽の入り口だった自分にとってジェイソン・シェフやビル・チャンプリンの声が聞こえないCHICAGOは最早CHICAGOではないように思うのですが、「何歳のころに」「どの期」のバンドに出会えたかが結局リスナーにとっては消えない痣のようにずっと残っちゃうんですよね。
(音楽リスナーとしては良くないのかもしれませんけど)