リンダ・ロンシュタット『CRY LIKE A RAINSTROM』からのアリス・クラーク名盤。ジミー・ウェッブの楽曲で、レイ・チャールズや、ダイアナ・ロス離脱後のシュープリームスも歌っていた<I Keep It Hid>繋がりで。メチャクチャ久し振りに聴きました。アシッド・ジャズやフリー・ソウル方面で人気のキラー・チューン<Don't You Care>で語られちゃう面はあるものの、アルバム全体捨て曲ナシ。ソウル・ジャズ〜ジャズ・ファンクの面白盤が数多くラインナップされているレーベル:mainstreamにあって、発掘当初はリリース年も判然としないほどの謎盤とされたけれど、今では72年録音ということで落ち着いたようだ。
リッキー・リー・ジョーンズ、前作『KICKS』から4年ぶりとなるニュー・アルバム『PIECES OF TREASURE』は、US産のスタンダード・ナンバーばかりをカヴァーしたグレイト・アメリカン・ソングブック。しかもプロデュースを手掛けたのが、リッキー・リーのデビュー作にして名盤『RICKIE LEE JONES(浪漫)』と2nd『PIRATES』以来のコラボとなる名匠ラス・タイトルマン。話の発端は、まさに前作が出た2019年のクリスマス前、マンハッタンで久しぶりに2人でランチを取った時のこと。ラスはこの20年間、リッキー・リーと顔を合わせる度に「ジャズ・アルバムを作るべきだよ」と勧めていたそう。それがこの時はいつにも増して押しが強く、彼女もその気になって、ようやく具体化したのだという。
“白いディアンジェロ” の異名を取り、ジャイルズ・ピーターソンからの賞賛を受けて、UK経由で注目を浴びたジャロッド・ローソンの、実に 6年ぶりニュー・アルバム。Billboard Live Tokyoでライヴを観たのは、もう5年半も前のことだったか。ブラック・ライヴズ・マターに反応して、6月に<Embrace What We Are>を緊急配信リリースしたのは知っていたけど、昨年新しいプロジェクト:Orpheus を始動して、インストのミニ・アルバム『Visions』を出していたのは知らなかった。