Light Mellow on the web 〜 turntable diary 〜

音楽ライター:金澤寿和の音盤雑感記
This is Music Journalist : Toshi Kanazawa's Blog. Sorry for Japanese only.

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棚からpick!

■ ENIGMATIC OCEAN / JEAN-LUC PONTY

jean luc ponty_enigmatic ocean

12月に入ったばかりですが、もう来年向けのお仕事。とあるお題を頂戴し、ジャズ・フュージョンを定番からマニアなモノまでアレコレ聴き倒している。その中で、思わず聴き惚れてしまったのがジャン・リュック・ポンティ。既に、誰それ?、という世代も多そうだが、一般的にはマハヴィシュヌ・オーケストラの2代目ヴァイオリン奏者、というのが通りが良いか。フランス出身で、60年代半ばからリーダー作を発表。マハヴィシュヌ離脱後の70年代中盤にアトランティックと契約し、ギアを上げてソロ活動を展開してきた。

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■ BACK ON THE BLOCK / QUINCY JONES

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某音専誌のクインシー・ジョーンズ追悼特集に寄稿。クインシー自身及びプロデュース作品について、数本のレビュー原稿を書いた。訃報を知った直後にもこんなポストを上げたが、意外にも、しばらくぶりに聴いたコレに再発見ありで。それが89年のアルバム『BACK ON THE BLOCK』。当然ながらリリース当時にかなり聴き倒していたつもりだったので、今になって聴き直してもあまり印象は変わらないと思っていたが、然にあらず。新発見というほどじゃないものの、「アレッ、こんなに良かったっけ」ぐらいのズレがあった。ヒップホップに乗れずブラック・ミュージックから離れていった自分だから、本作に於けるラッパー勢の大量重用などを目の当たりにして、当時は無意識のうちにバイアスを掛けていたのかもしれない。

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■ CHICAGO 13

chicago 13

『AOR Light Mellow Premium 03』の打ち合わせを兼ねて、執筆の相方:福田直木がレギュラーを務めるDJイベント:環七AORへ。久々に行ってみれば、常連客に混じって遠方からの旧知の方の顔があり、うれしい再会。その後はいろんなお客様と、AOR定義の話からレア盤談義、シティポップ談義まで、いろいろ盛り上がった。当方クルマ移動のため、アルコールは頂けなかったが…

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■ THE LONG RUN / EAGLES

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6日が故グレン・フライの76歳の誕生日だったからか、イーグルス周辺や2ヶ月前に急逝したJDサウザーを絡めてのポストがアチコチ目につく。個人的には自分もドン・ヘンリーよりグレンの方に愛着があるけれど、ふと気づいたら、16年1月にグレンが亡くなって早9年近く。あと3年で自分もグレンの享年に追いつてしまうのね…

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■ THE DUDE / QUINCY JONES

quincy jones_the dude

各種SNSがクインシー・ジョーンズへのお悔やみポストで溢れかえっている。それだけ音楽シーンに絶大な影響を及ぼしてきたワケで、今更自分が書くまでもないか、と思っていたが、速報だけでは自身の中でどうも踏ん切りがつかない。だからと言ってマイコーとかの関連作を持ち出すと収拾がつかなくなりそうなので、敢えてこのド定番。自分が意識してクインシーを聴いた初めてのアルバムで、タイミングとしては81年の来日の少し前。「ヘェ〜、クインシー来るんだ…」と羨みつつ、プロデューサーってライヴで何を演るんだろう…、と訝しく思ったのを覚えている。TVの中継で見て、まさかオーケストラの前で踊っているだけ、とは思わなかったが…(←だけじゃなく、一応コンダクターだったんだが…(苦笑)


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■ CARRIER / BILLY CROCKETT

billy crockett

予定よりも遅れに遅れているけれど、一応進行しています、『AOR Light Mellow Premuium 03』。完結編の柱となるのは、『Premuium 02』に掲載した1983年以降のヒストリーに沿ったアルバム紹介と、90年代末以降のレア・グルーヴ/DJムーヴメントを機に新規発掘された作品群、そしてCCMとコンテンポラリー・ハワイアンあたり。おのずとレア盤が多くなるけれど、中には発掘されてから定番化していったジェイ・P・モーガンやアーチー・ジェイムス・カヴァナーなども。再訪盤群のミソはリリース年ではなく、発掘されてAORファンに広まったタイミングを捕らえているところかな。

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■ 日本 /チューリップ

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衆院選の期日前投票に行ってきた。与野党の攻防がひときわ激しい今回の選挙だけれど、自分はまず投票率が気になる。票を投じた候補者および政党がどうなったか(…というよりは消去法だけれど)、ということより、選挙の結果に対して自分が納得できるかどうか、それを左右するのが投票率。投票率が低ければ組織票の重みが増し、各種業界団体などと癒着している自民党が有利になる。でも高ければ、国民の意思がより公平に現れると。かつて「若い人は選挙に関心がないなら、家で寝てて…」とほざいた首相がいたが、投票率を上げるよう努めるのが真の政治家。こういう輩が党の重鎮だとは、片腹痛いわ。でもそれを野放しにしてきた野党勢力も、相当に情けない。

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■ NEVER TOO MUCH / LUTHER VANDROSS

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ようやく実現!と狂喜乱舞したルーサー・ヴァンドロスの初期グループ:ルーサー2作の奇跡の復刻は、期待とは裏腹に黒人音楽好きの間だけの話題に止まってしまったけれど、その時に久々に聴き返し、先日またシシー・ヒューストンの訃報で手に取ったのが、彼の81年のソロ・デビュー作『NEVER TOO MUCH』。自分にとっては、AORに於けるエアプレイのような存在で、ソウル/R&B系で最もハマったアルバムだ。もちろんそれ以前からアース・ウインド&ファイヤーやらスティービー・ワンダーやら、いろいろ聴いてはいたけれど、そうしたソウル/R&Bの深みにドップリ浸かるキッカケになったのがルーサーだったのだ。
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■ In Memory of SERGIO MENDES

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改めてセルジオ・メンデス、R.I.P.
今朝は速報だけのポストだったので、自分にとってのセルメン追悼を。<マシュ・ケ・ナダ (Mais Que Nada)>から始まるブラジル'66での偉業は、もちろん素晴らしいモノ。ある意味 日本のポップス界にとって、ビートルズに匹敵するくらいの影響力があったと言えるんじゃないだろうか。今の60歳代末〜70歳代前半くらいの音楽好きにとっては、まさにド真ん中だったはずで、ビートルズでロックに目覚めた男性が多かったとしたら、セルメンで洋楽を好きになった女性、子供時代にピアノを習っていたようなイイとこのボンボンが多かったのではないかと思う。シティポップ系のアレンジャーや女性シンガーたちは、ホント、みんなセルメンが大好きだ。

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■ TERENCE BOYLAN

terence boylan

先日発売されたデイン・ドナヒュー、46年ぶりのカムバック作『L.A.RAINBOW』、お陰様で大好評を呼んでいる。そりゃあ40年経ってあれだけ変わってなけりゃ、誰だって驚くよね。賢明な当ブログのお客様は、きっと誰もがそれまでワン&オンリー作だった78年『DANE DONOHUE』をお聴きになられたと思うけど、今日はそこからもう一歩深く突っ込んで、テレンス・ボイラン。そう、『DANE DONOHUE』のプロデューサーだった御仁である。

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■ IT'S BETTER TO TRAVEL / SWING OUT SISTER

swing out sister

書きモノに連動して、スウィング・アウト・シスターの87年 デビュー・アルバム。最初に彼らを聴いたのは、その前年にリリースされた12インチの<Surrender>だったと思うが、その後も<Breakout>、<Twilight World>と強力なのが連発されて、クラクラしたっけ。だからこのアルバムが出るまで、随分待たされたような感覚がある。

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■ あまぐも / ちあきなおみ

naomi chiaki

この6月、デビュー55周年を迎えたちょうどその日に、昭和歌謡の名歌手:ちあきなおみの ほぼ全楽曲300曲以上が、レコード会社3社の連携で一挙にサブスク解禁された。92年から完全引退状態にいるものの、復帰待望説は止まず、最近もまた再評価機運が高まっているようで、名前を聞く機会がずいぶん増えていた。それを受けてのサブスク解禁だ。昨年末に急死した八代亜紀、アレザ・フランクリンを歌い始めた島津亜矢など、最近は演歌のフィールドを飛び出す女性歌手が目立つが、ちあきなおみはその先駆けの一人。若い音楽ファンはコロッケの物真似と、♪いつものように幕が開き〜♪ の<喝采>ぐらいしか知らないと思うけれど…。

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■ ...TOO / CAROLE BAYER SAGER

carole bayer sager_too

名作詞家にして、一時はバート・バカラックの奥方でもあったキャロル・ベイヤー・セイガーの、78年2nd。本来ならば『TWO』にするところを『...TOO』。オシャレだね。さすが、女流作詞家だね。キャロルといえば、バカラックとの蜜月期に作った甘〜い3作目『SOMETIMES LATE AT NIGHT(真夜中に口づけ)』(83年)が代表作とされるけど、楽曲単位ではこの『...TOO』もなかなか。

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■ AEROSMITH

aerosmith

エアロスミス、とうとうライヴ活動停止、ですか スティーヴン、やっぱり喉は元通りにはならなかったのね… フェアウェル・ツアーなのだから、最後までやり遂げさせてやりたかったけれど、御ん年76歳を考えれば、よくぞココまで、と言うべきか。そう考えると、ミック・ジャガーとかポール・マッカートニーってホントすげェな でもスティーヴンは、声を絞り出すようなヴォーカル・スタイルだから、仕方ないよな。今までどうもご苦労様でした。

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■ UNISON / CELINE DION

celine dion

パリ五輪開幕。最近はスポーツ観戦なんてほとんどせず、新聞やニュースで結果を知る程度なので、オリンピックにも大して興味はないのだが、開会式はエンターテメントとしてチョッと観たいと、TVのダイジェストで。雨に祟られたとはいえ、船上パレードとか気球を使った聖火台など、アイディアが斬新。それでいて新しいハコモノは作らず、既存の競技場や施設を再利用しているのが素晴らしい。そこが東京五輪との大きな違い。結局ハコモノを作らないと、利権が大きく回せないというコトなんだろう。国際色の豊かさは五輪の理念から言って当たり前のコトだけれど、聖火ランナーに昔の著名オリンピアンを国籍問わず並べたところなど、フランス人の文化的水準の高さ、寛容力の大きさを感じる。

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■ UPFRONT / DAVID SANBORN

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5月に亡くなったデヴィッド・サンボーンの追悼特集にちなんで、代表作レビューを某音専誌に寄稿。そこでいろいろサンボーンの旧作を聴き直した。以前から書いてきたように、自分は84年のジャパン・ツアー(with マーカス・ミラー、ハイラム・ブロック、ドン・クロルニック、バディ・ウィリアムス)の衝撃が強すぎて、サンボーンを聴こうとすると、半ば反射的に80年代のアルバムに手が伸びてしまう。でも今回、ちょっと見直したのがこの92年作『UPFRONT』だった。

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■ STONE MASON / HARVEY MASON

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レギュラーで執筆しているALFA MUSIC公式note【アルファミュージック考現学】に寄稿している『ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論』第11回が更新。先月ネタにしたベナード・アイギナー『LITTLE DREAMER』と共に、日本のアルファ制作による洋楽モノの未CD化として、是非とも復刻をお願いしたいアルバムだ。

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■ MADONNA

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某音専誌の執筆がらみで、80年代中盤のアルバムをアレコレ聴き倒している。その中で特にガッツリと系統立てて聴き直しているのがマドンナ。89年作『LIKE A PRAYER』あたりまではリアルタイムでシッカリ聴き込んでいたし、ナイル・ロジャースがプロデュースした『LIKE A VIRGIN』、パトリック・レオナード制作『TRUE BLUE』はかなり愛聴していた。<Like A Virgin>はトム・ケリー&ビリー・ステインバーグ、<Papa Don't Preach>はブライアン・エリオット、<La Isla Bonita>はパトリック・レオナードとブルース・ガイチ、マドンナの共作と、結構なAOR周辺人脈が参加していたしね。

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■ LITTLE DREAMER / BENARD IGHNER

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レギュラーで執筆しているALFA MUSIC公式note【アルファミュージック考現学】に寄稿している『ALFA+アルファ〜リアル・クロスオーヴァー進化論』第10回が更新。いまアルファと言えば、流線形 改め RYUSENKEIの新作『ILLUSION』と、幻のリンダ・キャリエール未発表アルバムの蔵出しに尽きるが、そのままにして欲しくないのがコレ、ベナード・アイグナーの78年作『LITTLE DREAMER』。

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■ BODY HEAT / QUINCY JONES

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5月も下旬だというのに、まだニュー・アルバムとかをジックリ聴いている時間が取れないので、今回も執筆絡みで、クインシー・ジョーンズの74年作『BODY HEAT』。ふと気づけば、リリースからちょうど50年目なのネ。今となってはあまり表に出てこない人だから、若い世代だと、かろうじてマイケル・ジャクソンのプロデューサーとして知っているかどうか、そんなレヴェルの認知度かもしれない。けれど改めて振り返ってみれば、80〜90年代に取り沙汰された “プロデューサーの時代” というのは、このクインシー・ジョーンズから始まったような気がする。

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レギュラー執筆中
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最新更新は Billy & The Beaters
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●ギターマガジンWEB にコラム連載中。
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松下誠の職人ギター・プレイを楽しむ10枚|連載『シティ・ポップ・ギター偉人伝2024-0621-syokunin-guitarist-makoto-matsushita-0001

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